各国の人権状況を審査する国連人権規約委員会は7月24日、日本政府に対し、在日韓国人らに対する「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動に懸念を示し、差別をあおる全ての宣伝活動の禁止を勧告した。時事ドットコムなどが報じた。
規約委は勧告となる「最終見解」の中で、ヘイトスピーチや「Japanese only」の表示など、外国人への差別をあおる行為が広がっているとして問題視。差別される側が「刑法、民法で十分に保護されていない」と懸念を示した。
その上で、「差別や暴力を誘う人種的優位や憎悪を助長するプロパガンダをすべて禁止すべきだ」と提言。日本政府に対し、犯罪者を処罰するルールを整備するよう促した。
(時事ドットコム「ヘイトスピーチ処罰を=慰安婦問題、国家責任認めよ-国連対日勧告」より 2014/07/24 21:01)
このほか、死刑の廃止を検討することや、従軍慰安婦の問題をめぐって国家としての責任を認めて公式に謝罪することなども盛り込んだ。
勧告に拘束力はないが、今後日本政府に対して改善を求める声が内外で強まることも予想さる。対日審査は2008年以来6年ぶりに、ジュネーブで15、16の両日行われた。
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