タイの軍事政権は7月22日、2015年秋に予定される民政移管までの体制を定めた暫定憲法を制定した。軍の「国家平和秩序評議会」(NCPO、議長=プラユット陸軍司令官)が暫定政府の発足後も強大な権限を持つほか、新憲法を国民投票にかけずに制定できるようにするなど、軍の統制が極めて強い内容だ。時事ドットコムなどが報じた。
全48条で構成される暫定憲法は、平和や国家安全保障を損なう行動を防ぐといった目的で、NCPO議長は「立法・司法・行政のいかなる行動も阻止する命令を出すことができる」と規定。事実上、プラユット氏に対し暫定首相に優越する権限を付与する内容となっている。
暫定首相は、国会の役割を担う立法議会の議決に基づいて国王が任命する。暫定首相にはこれまでプラユット氏の就任が有力視されてきたが、NCPO議長が強大な権限を保持することで、別の人物が暫定首相に就く可能性が出てきた。
(時事ドットコム「タイ軍政、暫定憲法を公布=NCPO議長が首相に優越」より 2014/07/23 01:29)
プラユット氏はこの日、中部ホアヒンにある宮殿で、5月のクーデターのあと初めてプミポン国王に謁見し、NCPOが提出した暫定憲法案について承認を得た。
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