パレスチナ自治区ガザへの攻撃は、世界中で軋轢を生んでいるが、最も鋭い対立が見られるのは、やはり中東地域においてだ。
ヨルダンのテレビ局で先日行われたディベートでは、そうした激しい感情が極端な形で示された。討論は、イスラエル軍の攻撃から、同様に意見の分かれるシリア問題にも移っていったが、相手の説に我慢がならなくなったジャーナリストのShaker Al-Johari氏は、乱暴な方法でこの討論に決着をつけようとした。
上の動画でとらえられているように、Al-Johari氏は、討論相手(弁護士で政治活動家でもあるSamih Khrais氏)に、まず水のペットボトルを、次には椅子を投げつけた。司会者は自らの身を挺して、立派な体格の狼藉者と、やや小柄な論敵の間に割って入った。
この騒動は、取り押さえられたAl-Johari氏が最後にペンを投げつけ、下がったズボンをずり上げたところで幕となった。
Al-Johari氏には、今年5月にも討論番組の生放送中に激高し、討論相手と争いになってテーブルを破壊した前歴がある(以下の動画)。
一方、現地時間7月20日には、アルジャジーラのガザ特派員Wael Al-Dahdouh氏が、中継放送中に言葉を詰まらせてカメラの前から歩き去るという一幕があった。
イスラエル軍機によるシジャイヤ地区への攻撃によって、数千人が避難を強いられ、多くの死者が出たことをレポートしていたときのことだ。
Al-Dahdouh氏は、国際メディアフェスティバルでの受賞歴もあるベテラン・ジャーナリストで、長年にわたって自分の生まれ故郷での紛争を報じてきた。そうした経験があってもなお、20日に87人のパレスチナ人が命を落としたことを伝えていたとき、こみ上げる感情を抑えきれなくなったようだ。
以下では、ガザ侵攻を伝える写真を紹介する。
JACK GUEZ via Getty Images
イスラエル南部の、ガザ地区との境界付近で撮影された写真。イスラエルの防空システム「アイアンドーム」が発射したミサイルが、ガザからイスラエルへ向けて打ち込まれたロケット弾を迎撃し、破壊したところ。アイアンドームは、イスラエル側へ打ち込まれる短距離ロケット弾を迎撃するために2011年に構築された。2014年7月21日撮影。
MARCO LONGARI via Getty Images
パレスチナ武装勢力が、ガザ市東部からイスラエルに向けて発射したロケット弾の残した白煙。2014年7月21日撮影。
MARCO LONGARI via Getty Images
イスラエル軍の砲撃の後、ガザ市東部から立ち上る煙。2014年7月21日撮影。
MARCO LONGARI via Getty Images
ガザ市東部に投下されたイスラエル軍の照明弾。2014年7月21日撮影。
JACK GUEZ via Getty Images
イスラエルとガザ地区の境界付近を進む、イスラエル軍の主力戦車「メルカバ」。2014年7月21日撮影。
MOHAMMED ABED via Getty Images
ガザ地区中部のデイル・アルバラーにあるAl-Aqsa Martyrs病院で、パレスチナ人の病院職員が被害状況を調べている。この建物は7月21日にイスラエル軍の砲撃を受け、5人が死亡、少なくとも70人が負傷した。
[Paul Vale/Catherine Talbi(English)日本語版:水書健司、合原弘子/ガリレオ]
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー