警視庁サイバー犯罪対策課は7月22日、携帯電話用の無料通信アプリ「LINE(ライン)」のアカウントが乗っ取られ、電子マネーをだまし取られる被害が6月以降、東京都内で100件あり、被害総額は約650万円に上ったと発表した。警視庁がLINEのなりすまし被害を集計したのは初めて。同課は詐欺や不正アクセス禁止法違反の疑いで捜査している。MSN産経ニュースなどが報じた。
同課によると、6月以降、LINE乗っ取りに関する相談が252件寄せられ、うち100件で電子マネーをだまし取られる被害が発生し、未遂も33件あった。今月14日には、東京都渋谷区の40代女性が4回に分けて計80万円をだまし取られた。
(MSN産経ニュース「LINE乗っ取り、警視庁が捜査開始 100件650万円の被害確認」より 2014/07/22 12:11)
いずれも、何者かがLINEの利用者のアカウントを乗っ取って被害者の知人になりすまし、「コンビニで電子マネーのプリペイドカードを買うのを手伝って」と持ちかけ、購入後、電子マネーの識別番号を送らせてだまし取るという手口。だまし取られた電子マネーはゲームの利用料金などに流用されていた。
また7月には、アップル社のサイトで音楽やアプリを購入できる「iTunes(アイチューンズ)」のプリペイドカード購入を依頼する被害も18件確認され、被害は総額195万円に上った。このほかにも、自分のIDがのっとられたという被害相談も多数あったという。
自分のIDがなりすましに悪用されたという被害相談も119件あった。IDなどを盗まれるのは、同じパスワードを複数のウェブサイトで使い回しているのが原因とみられ、同課は注意を呼びかけている。
(毎日新聞「LINE詐欺:なりすまし被害650万円 都内で100件」より 2014/07/22 12:08)
LINEは17日、アカウント乗っ取り対策を強化するために、スマートフォン版のLINEアプリで、パスワードの他に4桁の暗証番号「PINコード」による本人確認手順を追加している。
警視庁は、コンビニ店が加盟する「日本フランチャイズチェーン協会」や電子マネーを管理する株式会社「ウェブマネー」に注意喚起を要請した。ウェブマネーは、詐欺が発覚した場合にはアカウントの利用を停止するなどの措置を取るという。
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