中国共産党・政府の宣伝当局が、国内インターネットメディアに対して「対日世論闘争をしっかりやる」よう指示したことが、7月4日、分かった。7月1日に安倍政権が閣議決定した集団的自衛権の行使容認を批判するという。47NEWSが報じた。
習近平指導部は、安倍氏の靖国神社参拝を機に国内外で大掛かりな反日キャンペーンを展開。集団的自衛権行使の容認をそれに続く攻撃材料と位置付けたとみられる。習国家主席は韓国訪問で日本批判を控え、日本側への一定の配慮をうかがわせたが、国内向けには対日攻勢を一段と強めていることが明確になった。
(47NEWS「中国、対日世論闘争を指示 集団的自衛権行使容認で」より 2014/07/04 18:11)
■「集団的自衛権」を黙認する韓国に、習氏は「歴史問題」で訴える
中国は、日本へ圧力をかけるために韓国と連携したい考えだ。韓国を訪問中の中国の習近平国家主席は、3日に行われた朴槿恵大統領との首脳会談で、日本の集団的自衛権行使容認について多くの議論を交わしたという。
しかし、韓国政府は日米韓の安全保障関係もあることから、会談後の共同記者会見でも日本批判も避けた。韓国では国民や現地メディアから日本の集団的自衛権をめぐる閣議決定への反発があるものの、韓国政府は黙認する構えだ。
そのため習氏は、韓国では歴史問題を全面に出す格好で日本を批判した。4日のソウル大学での講演では、「日本の軍国主義は、中国と韓国に対して野蛮な侵略戦争を行った」と戦争中の歴史を引き合いに出したうえで「中韓両国の人々は塗炭の苦しみをなめ、国土を破壊され、抗日戦争のなかで生死を共にした」と述べ、共感意識に訴えた。
習氏はこの日の朝、韓国の鄭義和(チョン・ウィファ)国会議長との会談でも、「過去の歴史を忘れないことが、未来への指針になる」という中国の諺を紹介していた。
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