理化学研究所(理研)の小保方晴子氏らが発表した、STAP細胞の論文をめぐる研究不正疑惑について、論文を掲載したイギリスの科学誌「ネイチャー」が、関連する論文2本を撤回すると発表した。
取り下げたのはSTAP細胞の性質や作製法を記載し、理研の調査委員会が不正と認定した主要な論文と、細胞の万能性を詳述した補足的な論文の計2本。
小保方氏は当初、撤回に反対していたが、理研の勧告を受け5月に補足論文、6月に主要論文の撤回に同意。小保方氏とともに反対していた米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授を含む著者全員が同意し、撤回申請していた。
(MSN産経ニュース「【STAP問題】ネイチャーが撤回 小保方論文、白紙に」より 2014/07/02)
小保方氏は2日、理研に出勤。11月までかけて、STAP細胞の検証実験に参加する。問題の発端となった論文では、画像の切り貼りや他の論文と一致する記述など多くの疑義が持ち上がったが、小保方氏は「ミスによるもの」と主張していた。
ネイチャーでは現在のところ、STAP細胞の有無自体には踏み込んでいない。
理由では、両論文の「誤り」を謝罪した上で、STAP幹細胞の解析結果から「STAP幹細胞現象が間違いなく正しいと自信をもって言うことは難しい」と述べたが、STAP細胞自体の信頼性には言及しなかった。これは、小保方(おぼかた)晴子・理研研究ユニットリーダーや米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授らSTAP細胞の存在を強く主張している著者がいることや、理研で検証実験が進行中であることなどを考慮し、論文撤回の手続きを確実に進めるため著者間で調整したものとみられる。
(毎日新聞「STAP論文:ネイチャーが撤回 著者ら「複数の誤り」」より 2014/07/03)
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