北朝鮮の最高権力者、金正恩第1書記の暗殺をテーマにした映画がアメリカで制作され、北朝鮮が反発を強めている。北朝鮮の外務省報道官は6月25日、「露骨なテロ行為で絶対に許せない」と非難した。
この映画は、10月公開予定のソニーピクチャーズのコメディー映画「ザ・インタビュー」。金正恩氏にインタビューすることになった、セス・ローゲンとジェームズ・フランコが演じる2人の記者がCIAに依頼されて暗殺を試みるという内容。11日に予告編がYouTubeで公開されている。
これに対して北朝鮮は「上映を黙認・擁護するなら、それ相応の無慈悲な対応措置を取る」とアメリカ政府に圧力をかけている。北朝鮮の通信社「朝鮮中央通信」が以下のように伝えた。
国際テロの元凶であり、総本山である米国で白昼にわれわれの最高首脳部を冒とくし、暗殺するシナリオの映画の予告編というものが公然と流されている歯ぎしりする現実の前で国際社会は驚愕を禁じ得ずにいる。(略)
われわれの最高首脳部を冒そうとする企図を公然と映画に作って流そうとするのは、わが軍隊と人民の心の柱を抜き取り、わが制度をなくそうとする最も露骨なテロ行為であり、戦争行為として絶対に許せない。
(朝鮮中央通信「朝鮮外務省代弁人の声明」 2014/06/25)
この中で、映画制作チームに関しても「われわれの最高首脳部を冒とく、中傷し、反共和国敵対行為を働いた犯罪者らは法によってこの世のどこにいてもしゅん厳な鉄槌を免れないであろう」と脅迫した。
主演・監督・脚本の3役をこなしたセス・ローゲンは「チケット代を払って上映を見たあとで、映画を作った俺のことを殺したいと思う奴なんて普通はいない」と、25日にツイートしている。
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー
関連記事