NASAの「空飛ぶ円盤」、ハワイ沖に落下 火星着陸装置の実験

アメリカ航空宇宙局(NASA)は6月28日、将来の火星有人探査に備えて開発中の「空飛ぶ円盤形」着陸装置の降下実験をハワイ沖で実施したが、最終段階でパラシュートが正常に開かず装置は海に落下した。
EPA時事

アメリカ航空宇宙局(NASA)は6月28日、将来の火星有人探査に備えて開発中の「空飛ぶ円盤形」着陸装置の降下実験をハワイ沖で実施したが、最終段階でパラシュートが正常に開かず装置は海に落下した。時事ドットコムなどが伝えた。

火星の大気は地球の100分の1と薄く、降下・着陸には特別な減速技術がいる。実験では円盤状の装置に付けた直径6メートルのエアバッグをガスで膨らませて減速。直径約30メートルのパラシュートでさらに速度を落とす計画だったが、想定通りには開かなかったという。

ハワイ・カウアイの海軍施設で実施された実験では気球とロケットで円盤を火星大気に似た環境となる高度約55キロまで上げてから海へ降下させ、データを集めた。

(時事ドットコム『火星探査「空飛ぶ円盤」初実験=有人着陸へ新技術目指す-NASA』より 2014/06/29-08:41)

A handout photograph released by NASA on 29 June 2014 showing the test vehicle for NASA's Low-Density Supersonic Decelerator rides on a balloon to high altitudes above Hawaii, USA, on 28 June 2014. The vehicle, which resembles a flying saucer, is designed to test landing technologies for future Mars missions. NASA report that this is the first of three LDSD flights which will determine the flying qualities of the test vehicle. As a bonus, the flight plan also includes deployment of two new technologies -- an inflatable device and mammoth parachute. However, those landing technologies are not officially scheduled to be tested until next summer, in two additional LDSD flights. EPA/NASA/JPL-Caltech

着陸装置は「低密度超音速減速機」(LDSD)と呼ばれる。CNNは、NASAの反応について次のように報じた。

NASAの報道官は、パラシュートの問題を除いて実験は成功したと発表した。今後データを詳しく分析するという。

火星の着陸には、1976年のバイキング計画以降、同じパラシュートの技術が使われている。NASAが将来、より大きな宇宙船を岩場などに着陸させるためには、新たな技術の開発が必要とされる。

(CNN『ハワイに「空飛ぶ円盤」? NASAが火星着陸装置の実験』より 2014/06/29 13:00)

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