カツオ・マグロの入漁料、また大幅値上げ ツナ缶も価格上がる?

ナウル協定加盟国(PNA)が入漁料を、2015年から1日当たり1万ドル(約100万円)に引き上げることを決めたことで、ツナ缶などが値上がる可能性がある。
Mark Conlin via Getty Images

太平洋の8カ国で構成するナウル協定加盟国(PNA)は6月12日、同加盟国水域への入漁料を、2015年から1日当たり1万ドル(約100万円)に引き上げることを決めた。2014年は6000ドルだが、2013年の5000ドルから値上がりしたばかりだった。

PNA加盟国水域は豊かなマグロ・カツオ漁場として知られており、ツナ缶の原料となるカツオの漁獲量は、世界の5割を占める。2014年の入漁料が上がった際にも、ツナ缶メーカーは価格を引き上げていることもあり、今後の値上がりも懸念される。時事ドットコムなどが報じた。

マーシャル諸島のロヤック大統領は、値上げによる収入増で、水産資源の管理体制を改善できると説明した。ただ、外国漁船に対する入漁料は13年の5000ドルから14年に6000ドルに上げられたばかり。一段の値上げは、燃料費高騰に苦しむ日本などの遠洋漁業者に打撃となりそうだ。

(時事ドットコム「マグロ入漁料、1日100万円=太平洋諸国が大幅値上げ」より 2014/06/12 16:45)

PNAにはパプアニューギニアのほか、ソロモン諸島、パラオ、ミクロネシア、キリバス、ナウル、ツバル、マーシャル諸島が加盟している。日本やアメリカ、EU諸国、中国、韓国などの国々は、PNA水域で遠洋漁業を行うために高額の入漁料を支払っていたほか、入漁隻数制限に対応してきた。

このため、水産大手のマルハニチロは2012年、ミクロネシア連邦の国営企業と合弁会社を設立。船籍を日本からミクロネシア連邦に転じて漁を行うことで、安定的なカツオ・マグロ原料の供給を目指して取り組んできた。

ところが2014年5月、これらの合弁船に対し、「入漁できない」と通告があったとされる。水産庁は該当企業に対し情報収集を強化するよう呼びかけており、引き続き、動向が注目される。

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