【エスコバルの悲劇】コロンビア代表を襲ったワールドカップ史上最悪の事件とは

サッカーワールドカップのブラジル大会で、6月25日に日本と激突するコロンビア。1994年のアメリカ大会の直後に起きた「エスコバルの悲劇」からまもなく20年を迎える。この大会で、DFを務めたアンドレス・エスコバルを襲った事件は今もワールドカップ史上最悪の事件として語り継がれている。
アンドレス・エスコバルの旗を掲げるコロンビアのサポーター
アンドレス・エスコバルの旗を掲げるコロンビアのサポーター
Alexander Hassenstein via Getty Images

サッカーワールドカップのブラジル大会で、6月25日に日本と対戦するコロンビア。1994年のアメリカ大会の直後に起きた「エスコバルの悲劇」からまもなく20年を迎える。この大会で、DFを務めたアンドレス・エスコバルを襲った事件は今もワールドカップ史上最悪の事件として語り継がれている。

アメリカ戦でオウンゴールをして帰国した直後の7月2日、暴漢に射殺されたのだ。その経緯をサッカーキングは次のように書いている。

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35分、コロンビアはアメリカに先制点を献上する。ゴールを決めたのはコロンビアのDFアンドレス・エスコバル。左からのクロスに対し、身体を投げ出してのクリアを試みたが、右足に当たったボールがゴールに吸い込まれるオウンゴールだった。この1点が重くのしかかってコロンビアは1-2で敗れ、大会からの敗退が決定した。

重い責任を抱え、失意のまま帰国したエスコバルは、メデジン郊外のバーで暴漢に12発もの銃弾を撃ち込まれ、殺されてしまった。

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当時の報道によると、犯人は銃弾を放つ瞬間に「オウンゴールを有り難う」と言ったという。サッカー賭博に絡んだ犯罪組織の関与などの憶測が流れているが、今も真相は、はっきりしていない。エスコバルの葬儀には12万人を超える人々が参列し、この事件を機に何人かの選手がコロンビア代表を辞めている

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