ソフトバンクの孫正義社長は6月5日、13時から記者会見を開き、同社がロボット事業に参入することを発表する。高度な人工知能(AI)を搭載した自社開発の人型ロボットを開発し、商品化に乗り出すという。ロイターなどが報じた。
同社は2010年6月に発表した新30年ビジョンで「知的ロボットとの共存」を掲げ、2012年に人型ロボットを手掛ける仏アルデバラン・ロボティクスに出資。昨年夏にはロボット事業を手掛ける会社を設立し、市場調査などを行ってきた。
(ロイター「ソフトバンクがロボット事業に参入、きょう発表へ=関係筋」より 2014/06/05 10:21)
孫社長は、2013年7月23日に行われた「SoftBank World 2013」に登壇し、「2018年にはチップは人間の脳を超える」とし、「脳型コンピューターを搭載した知的ロボットの登場によって、人間がこれまで不可能と諦めてきたような分野でロボットが活躍する時代が来る」と述べている。
「人が悩んだり、想像したり、クリエーションしたり、感情を持ったりというのは人間の特権だと思っていたわけですが、コンピューターが人間の脳を上回るハードウェア的機能を持てば、自己学習するような、自らプログラミングで組み入れていく時代がやってくるのではないか。
ここまでくると、ほぼサイエンス・フィクションの世界になっていくわけですが、脳型コンピューターは必ず生まれると私は思っている。しかもそれは、人間よりもはるかに鋭く未来を洞察したり、発明したりするようになる。
この脳型コンピューターを搭載した知的ロボットは、人間をはるかに上回る能力を持つわけですから、彼らと共存できないと人間の未来はないわけですが、私はきっと、はるかに優れたロボットと人間とは、幸せに共存できると信じている」
(SoftBank World 2013『基調講演 孫 正義「世界へ挑む」』より 2013/07/23)
また、孫社長は2013年11月には、プロ野球・ソフトバンクの新しい練習場について、AIロボットを利用してメジャーリーグの田中将大投手などの実在の投手の投球フォームを再現できるロボットを数十台並べる構想を明らかにしていたという。
孫社長は4日、新しい取り組みを発表する喜びをツイートしている。
■参考:アルデバラン・ロボティクス社が開発した人型ロボット「Nao」
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