アメリカ・ホワイトハウスは5月21日、ナイジェリア北部でイスラム武装勢力「ボコ・ハラム」に誘拐された約270人以上の女子生徒の捜索を支援するため、隣国のチャドに約80人の米陸軍兵士を派遣したと発表した。
戦闘部隊ではなく、情報収集のための無人機の運用などが目的。ナイジェリアやチャドで情報収集活動や偵察活動を支援する。時事ドットコムなどが報じた。
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議会に送付した通知書によると、米部隊は情報活動や、事件が発生したナイジェリア北東部と周辺地域の捜索を側面支援する。米部隊は支援の必要がなくなるまでチャドに駐留するという。
(時事ドットコム「米兵士80人をチャドに派遣=ナイジェリア拉致事件で」より 2014/05/22 06:39)
アメリカCNNが国防総省当局者の話として伝えたところ、捜索には無人偵察機「プレデター」を投入し、派遣した米兵の約半数は同機の運用を担当。残る半数はチャドで地上の安全を確保する。カービー報道官はチャドに部隊を派遣した理由について、「地理的に優れている」と説明し、アメリカとチャド政府は良好な関係にあると付け加えた、という。
オバマ政権は既にナイジェリアにアメリカ軍や捜査機関の関係者らを約30人派遣し、ナイジェリア政府による少女らの捜索を支援している。しかし、アメリカ国内では、女子生徒の救出に積極的に関与すべきだとの声が強まっており、野党・共和党の一部からは、救出作戦のために特殊部隊を派遣すべきだという意見も出ている。
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