小学館の漫画「美味しんぼ」で「福島に住んではいけない」などと福島の除染効果を疑問視する描写が描かれたことを受け、環境省は5月13日、ホームページに見解を発表し、「除染の効果は確認している」などと反論した。
環境省は「放射性物質対策に関する不安の声について」と題して次のような見解(抜粋)を掲載した。
【放射線被ばくと確定的影響の1つとされる疲労感、鼻血といった症状との関係について】
(中略)東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません。
【がれきの広域処理について】
災害がれきについては、岩手県、宮城県から搬出されたものについて、両県外での広域処理を実施しております。広域処理を実施した全ての地域において、焼却施設における排ガス実測データ中の放射能濃度等の実測データは検出下限値未満であり、安全に処理できていることを確認しています。
【除染について】
除染事業の効果については、除染前後の測定結果から、除染作業により空間線量率が低減することが確認されています。また、除染後も、面的な除染効果が維持されていることが、除染作業後一定期間を経た後の測定結果等から分かっています。
(「環境省_放射性物質対策に関する不安の声について」より 2014/05/13)
「美味しんぼ」の「福島の真実」編では、実在する福島県双葉町の前町長や福島大の准教授が「福島県内には住むな」などと主張した。
環境省担当者はMSN産経ニュースに対し、「漫画に目くじらを立てたくないが、不当な風評被害の防止と福島県内の方の心情に配慮した」と話したという。
一方、小泉進次郎復興政務官は13日、都内の講演でこの問題について触れ、「鼻血を流したこともない。行くたびに元気になって帰ってくる」と批判した。
「あの美味しんぼの中には、福島に行った人が鼻血は出るし、疲労感が襲ってくると書いてる。あれだけ行っているのに鼻血流したこともないし、毎回、行くたびに元気になって帰ってくるんですよ」
小泉政務官はこのように述べ、何度も福島県を訪問しているものの、健康被害は受けていないと強調しました。
(テレ朝news『「美味しんぼ」巡り進次郎氏「鼻血流したことない」』より 2014/05/14 05:51)
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