札幌市北区の警察署や大型商業施設で、カセットこんろ用ボンベによる爆発が相次いだ事件で、北海道警は4月30日、同市北区在住の無職・名須川早苗容疑者(51)を道警官舎でボンベを爆発させたとして、激発物破裂の容疑で逮捕した。道警によると、名須川容疑者は容疑を否認しているというが、防犯カメラの映像などで逮捕に踏み切ったという。朝日新聞デジタルなどが報じた。
道警は防犯カメラの映像や、札幌北署などに届いた犯行声明文の分析などから、名須川容疑者の逮捕に踏み切った。「現場の状況を徹底的に精査し、逮捕できると判断した」。4月30日午後8時半から札幌北署で会見した米村隆将刑事部長はそう強調した。犯行現場に残されたボンベなどの遺留物に加え、26日に名須川容疑者の自宅を家宅捜索した際の押収物、現場周辺の防犯カメラの映像などを「総合的に勘案した」と説明した。
(朝日新聞デジタル「任意聴取5日間、容疑者否認のまま逮捕 札幌ボンベ爆発」より 2014/04/30 21:45)
一連の事件は、2014年1月27日に札幌北署の駐車場に止められていたワゴン車の下で、カセットボンベが爆発したのを皮切りに、2月20日、3月18日・27日、4月3日と、量販店やホームセンター、官舎などで同様の事件が5件相次いだ。
最初の事件以降、事件に関与したとする人物から「次は交番を狙う」などと書かれた手紙が郵送されたことから、道警は同一犯とみて捜査。その結果、4月3日の道警官舎で、名須川容疑者がボンベを爆発させ玄関の窓ガラスなどを損壊した疑いがあるとみて逮捕した。
■タクシーの映像から容疑者を特定
道警は、一連の事件現場付近で見つかった「がびょう」や「釘」と同じ製品を販売する店への聞き込みを強化したが、有力な手がかりにはならず、捜査は後手に回っていた。進展したのは、4月3日の事件の後だった。MSN産経ニュースによると、道警官舎事件の現場近くでタクシーのドライブレコーダーが名須川容疑者の車の映像を記録していたという。
■近隣住人「住んでいることすら知らなかった」
名須川容疑者は、約3年前に札幌市北区に転居してきたが、「見たことがない」「住んでいることすら知らなかった」と話す周辺住民もいるという。
また、名須川容疑者の親族は「そういうようなことをする人ではない」と話しているという。
容疑者の親族:「一切、そういうようなことをする人ではない。今でも信じられない」
名須川容疑者宅の近所の住民:「やっと解決したので安心した」「とても暗い感じがした。声掛けようとしたが、たじろぐくらいの雰囲気を持っていた」
(テレ朝news「任意聴取5日間の末…札幌ボンベ爆発51歳の女を逮捕」より 2014/05/01 05:50 )