三菱東京UFJ銀行は30日、定額自動送金サービスで約2万3000件・30億円の振り込みの処理が遅れ、同日中に入金されなかったと発表した。同サービスのプログラムの不備が原因で、同行は対策をすでに実施した。5月1日以降の振り込みで同じような事象は起きない、としている。
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定額自動送金サービスとは、家賃の支払いなど定期的に決まった振込先に決まった金額を自動で振り込むサービス。顧客はあらかじめ依頼書を提出すればサービスを受けられる。
三菱東京UFJ銀行の村林聡常務によると、同行では、30日付で定額自動送金サービスの対象となる送金が6万4000件あった。一部顧客から送金されていないと指摘があり、問題が発覚した。
このサービスでは送金を解約する顧客も出るため、同行は解約の申し出があった対象者をシステムから除く作業を行っている。
作業は1000件ごとのロットで処理するが、プログラムが偶然拾った1000件がすべて解約の対象だったため、プログラムが作業は終わったと認識し、送金が必要な顧客はもういないと誤った判断をしたという。
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他行への送金は午後4時半が期限となるが、同日朝からの処理が間に合わず2万3000件が遅延することになった。これにより遅延損害金が発生した場合は、三菱東京UFJ銀が補償などの対応をするとしている。
[東京 30日 ロイター]
(浦中大我 江本恵美 編集:山川薫)