107人が死亡、562人が重軽傷を負った2005年のJR福知山線脱線事故から、4月25日で発生9年を迎えた。
事故が起きた列車とほぼ同じ時刻に走る快速列車は、今年も、
「本日で、福知山線列車事故から9年を迎えます。お亡くなりになられたお客様のご冥福をお祈りいたしますとともに、おけがをされたお客様の1日も早いご快癒を心からお祈り申し上げます。私たちはこの事故を心に刻み、安全運航に務め、お客様から安心と信頼を頂けるよう、全力を挙げて取り組んで参ります」
Advertisement
と車内放送した。
そして午前9時15分ごろ、兵庫県尼崎市の事故現場マンション付近でスピードを時速25km程度に落とし、約11秒、警笛を鳴らした。
事故現場には多くの遺族、負傷者ら関係者が訪れ、献花台に花を供え、故人の冥福を祈った。
大学生だった長女・早織さん(当時23)を事故で亡くした大森重美さんはこの日、尼崎市内であったJR西日本主催の慰霊式を終え、事故現場を訪れた。
Advertisement
「娘は上の方から見ていると思っている。父さんなりにできることをやってくれていると思いたい」と話した。
韓国の旅客船沈没事故のニュースに接して思うところが多いという。「ちゃんと安全の訓練をしていれば、全員助かった事故だった。そういう地道で基礎的な訓練こそ重要だ。船長が非難されている。末端の責任もそうだが、会社の幹部や組織の責任も重大だ。運行管理者の責任も大きい。会社全体が責任を取れないと、全体が改善されない。それが再発防止につながる道だ」と強調した。
関連記事