女優のルピタ・ニョンゴが、『ピープル』誌の「Most Beautiful 2014」(世界で最も美しい人)に選ばれた。
ジェニファー・ローレンス、ジュリア・ロバーツ、ジュリアナ・マルグリーズなど、豪華な顔ぶれを押さえての選出だ。
ピープル誌の表紙を飾る毎年恒例の「Most Beautiful」は、4月23日にテレビ番組「TODAY」の中で発表された。
31歳のニョンゴは、ケニア政府の元大臣を務めたこともある大学教授を父に持ち、メキシコで生まれケニアで育った後、米国の大学を卒業し、イェール大学修士課程(演劇学)を修了している。2014年のアカデミー賞作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』で助演女優賞を獲得したことで、一躍有名になった。
だが、最も印象的なのは、今回の栄誉に対するニョンゴの対応だ。「エキサイティングで、ものすごく大きな賛辞です」。自身が今年の表紙を飾ると聞かされたニョンゴは、ピープル誌にこう語った。「表紙に載った私を見て、まるで自分も注目されるように感じるすべての少女たちのことを、わたしはうれしく思いました」。
ニョンゴはこれまでのスピーチでも、謙虚ながらも感情に強く訴える姿勢を貫いている。アカデミー賞の授賞式では、次のような記憶に残る言葉でスピーチをまとめた。「この金色のオスカー像に目を向けることで、私自身に、そしてすべての子どもたちに、どこの出身であろうと夢はかなうということを思い起こさせてくれますように」。
ニョンゴはまた、『エッセンス』誌が開催する「Black Women in Hollywood」(ハリウッドで活躍する黒人女性)で「ベスト・ブレークスルー演技賞」を獲得し、2014年2月に開催された昼食パーティーで次のようなスピーチを行って聴衆を感動させた。
「この機会をお借りして、美しさについてお話ししたいと思います。ブラックビューティー、ダークビューティーについてです。私はある少女から手紙をもらったのですが、その一部を皆さんと共有したいと思うのです。手紙にはこう書いてありました。『親愛なるルピタへ…あなたは、黒い肌を持ちながら、突然ハリウッドでこれほどの成功を収めることができて、本当に幸運だと思います。私はちょうど、自分の肌の色が明るくなるように、(歌手デンシアが売り出して人気になった美白効果を謳うスキンケア商品)”Whitenicious”(ホワイトニシャス)を買おうとしていました。けれども、あなたが世界的に有名になって、私を救ってくれたのです』」
ニョンゴは続けて、「私も、自分が美しくないと感じていた頃を覚えています。テレビをつけても、画面に出てくるのは白い肌ばかり。暗い肌のせいでからかわれたり、いじめられたりしました」と述べ、その後、美しさとは自分のあり方そのものなのだと気がついたと語った。「スクリーンや雑誌に私が出ることで、若い女の子たちが、同じような道のりに導かれることを願っています。外見の美しさに自信を感じながら、さらに内面でも美しくなるという、より深い道を通ることを願っています。内面の美しさに影はないのですから」。
ギャラリーでは、さまざまな機会に撮影されたニョンゴのファッションを紹介している。
[Liat Kornowski(English) 日本語版:湯本牧子、合原弘子/ガリレオ]
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