レンブラント、越前和紙を使用か 福井県が調査へ

「光の画家」と呼ばれるオランダの画家・レンブラントが、福井県の特産品「越前和紙」を使っていたかもしれないとして、県が調査に乗り出した。
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「光の画家」と呼ばれるオランダの画家・レンブラントが、福井県の特産品「越前和紙」を使っていたかもしれないとして、県が調査に乗り出した。4月17日、MSN産経ニュースなどが報じた。

国立西洋美術館(東京)の客員研究員、幸福輝さん(63)によると、アジアで作られた東洋紙を使ったことは分かっていたが、近年の研究で和紙の可能性が高いと推測されている。(中略)

 

県は3月、国立西洋美術館に所蔵されているレンブラントの版画「病人たちを癒すキリスト」を研究者や専門家らと調べたところ、版画紙の原料に低木の雁皮が使われていることを確認、和紙の可能性が高いという意見で一致した。

 

(MSN産経ニュース「光の画家レンブラントが越前和紙を使用? 福井県が調査に乗り出す」より 2014/04/17 09:52)

病人たちを癒すキリスト」は、1649年頃の作品とされている。この頃の日本は、鎖国中であり、オランダとは長崎の出島で、オランダ東インド会社を通じて貿易を行っている。福井県で活動する和紙作家の青木里菜さんのブログによると、オランダ国立文書館に保管されている、この頃の東インド会社の帳簿には、和紙を取引した記録が残っているという。

なお、越前和紙は、全国に数ある和紙産地の中でも、1500年という長い歴史を持つ。古くから質の高さが認められており、正倉院には西暦730年の年号を記した越前和紙が保管されている。

発色の良さや高い吸水性などから、浮世絵や日本画、木版画に多く用いられており、横山大観や平山郁夫などが愛用。ピカソからも注文が来たという。

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