4月の消費税率引き上げを前に、各業界で主力の定番ブランド商品を刷新する動きが相次いでいる。増税によって、消費者の選択基準が一段と厳しくなるなか、各メーカーは商品が値上がりした印象を与えないように腐心しているという。3月23日、MSN産経ニュースが報じた。
消費税率引き上げを前に、食品業界で主力の定番商品を刷新する動きが相次いでいる。増税によって、消費者の選択基準が一段と厳しくなり「高いシェアの商品しか生き残れない」(飲料大手首脳)との見方が強まっているためだ。
定番商品の包装デザインを変更するメーカーも目立つ。定番商品は小売り現場での価格競争に巻き込まれやすいだけに、各社とも商品価値を向上させて価格への“納得感”を高める必要があると判断した。
(MSN産経ニュース「食品やビール各社、増税備え「定番」刷新が加速」より 2014/03/23 12:09)
消費増税を前に、ビール業界も大手4社が次々と定番ブランド商品のリニューアルした。
■アサヒビール「スーパードライ」
アサヒビールも2013年12月、主力商品の「スーパードライ」の製法を革新。高度な酵母管理技術を導入し、キレの向上ときめ細かな泡を実現したという。
■キリン「一番搾り」
キリンは2013年12月、主力ブランドの「キリン一番搾り生ビール」を5年ぶりに刷新。ポップの量を1割増やして豊かな香りを実現。パッケージについてもリボン部分にオレンジ色に変えてデザインを洗練させた。
■サッポロ「麦とホップ」
サッポロは2月、第3のビール「麦とホップ」の味とパッケージをリニューアル。新しい原料を採用してコクを実現した「麦とホップ The gold」を発売した。
■サントリー「金麦」
サントリーも2007年の発売以来、販売数量を更新している「金麦」の味とパッケージをリニューアルした。醸造工程を工夫し、飲み飽きない味わいを実現したという。
■刷新の背景、増税前の「買いだめ」対応と主力商品の強化
消費増税時に問われるとされるのが「ブランド力」。刷新の背景には、増税前の消費者による「買いだめ」対応のほか、増税による消費マインドの冷え込みを主力商品強化で乗り切ろうとの戦略があるようだ。
「トレンド予測リポート」によると、30~49歳の主婦500人の約6割が、消費税増税前に「買いだめ、まとめ買いをしようと思う」と回答。その商品選びのポイントについては、「いつも購入している商品」が最多の89%、「定番(定評のある)商品」が40%と続いた。
さまざまな業界で、「定番ブランド」刷新が相次いでいる理由の一つには、この消費税増税があるようだ。(中略)定番商品の魅力を高める「進化」「刷新」が、消費者が選ぶ「定番ブランド」の中でも勝ち抜き、ブランドの地位向上にもつながるといえるだろう。
(サンケイビズ「「能率手帳」「グンゼYG」ら定番ブランド、増税前に相次ぎ刷新するワケ」より 2014/03/19 07:00)
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