「笑っていいとも!」に安倍晋三首相が出演「バラエティー見てます」

フジテレビのバラエティー番組「笑っていいとも!」に3月21日、安倍晋三首相が出演した。現職首相の出演は史上初といい、司会のタモリ氏とバラエティー談義などをした。
時事通信社

フジテレビのバラエティー番組「笑っていいとも!」に3月21日、安倍晋三首相が出演した。現職首相の出演は史上初といい、司会のタモリ氏とバラエティー談義などをした。

■バラエティータレントは「無形文化財」

安倍首相は、人気コーナー「テレフォンショッキング」のコーナーに「安倍晋三」のネームプレートを持って登場。タモリ氏がこれまで首相の出演がなかったことについて「与党野党に関わらず、バラエティーをバカにしてるんじゃないか」と問いかけると、安倍首相は笑いながら「それはないんじゃないか。ただ、批判されるんじゃないかと(いう思いはある)。国民的番組なので。いつも政治番組以外で話ができる機会ってなかなかないんですよ」と応じた。

「お笑いとかバラエティーやってると、なかなか国からほめてもらえない。落語家はほめてもらえるけど、私みたいに何にも分野がない、何をやるかわからない。見解を伺いたい」とこぼしたタモリ氏を、安倍首相は「無形文化財だと思います」と答えた。

■「『ボキャブラ天国』ファンでした」

さらに「『ボキャブラ天国』ってやってましたよね。あれファンでした。相当の技術というか、よく考えないとできませんよね。十数年前、持病が悪化して入院してたときがあるんですね。ボキャブラ天国見て笑うじゃないですか。笑うってのは健康にすごくいいんですね」と、以前タモリ氏が司会をしていた番組について話し出した。

「バラエティーお好きなんですか」と驚くタモリ氏に、安倍首相は「私好きです。たまに見てます。気持ちが朗らかになるってことは大切ですよね」。

タモリ氏が新聞に掲載された「首相動静」をもとに「たとえば麻生(太郎・副総理兼財務相)さんと午前2分、午後3分しか会ってないけど、きらいなんですか?」と問うと、安倍首相は「ご自宅がすぐ近くですから、結構長い話もしてます。お互い忙しいですから。(動静を掲載されるのは)しょうがないですね、総理大臣の間は。タモリさんみたいに32年やるわけじゃないですからね」。

■タモリ氏、イチゴで首相と「会食」

「以前どこかで、『番組が長続きする秘訣は反省しないこと』とおっしゃった。私は反省してるんですけどね。しかしストレスはため込まないようにする必要がありますね。ため込むと(贈られた花束を見て)『あいつの花がないじゃないか』と(いう発想になる)。マイナス思考になると、日本全体にも影響する可能性がありますから、気持ちを明るく」とも述べた。

第1次政権時代との気持ちの違いについて問われた安倍首相は「前は若いですから力が入るんですね。うまく息抜きができなかったですね。今回は息抜きをしようと。たとえば、ゴルフも自然にやることによって、精神的にもリフレッシュできてるなという感じがあります。前の時はなかったですね」と答え、逆に「32年間で途中でやめようと思ったことは」とタモリ氏に聞き返した。

「笑っていいとも!タモリ氏と会食」と新聞の「首相動静」欄に登場したいというタモリ氏の要望で、会場でイチゴを一緒に食べた。

次回のゲストとして紹介されたのは、俳優の木村拓哉氏。安倍首相は官房長官時代に「ビストロスマップ」に出演した縁があり、電話で「おそばおいしかったです。私の妻が木村さんの大ファンで。それではまた活躍してください」と話し、木村氏は「また是非、首相としてもお願いします」と出演を呼びかけて終わった。

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