ウクライナ南部のクリミア半島で3月16日に実施された住民投票は、選挙管理委員会が同日夜に公表した暫定結果でロシア編入への賛成が95.5%に上り、承認されることが確実となった。時事ドットコムが報じた。
選管当局が公表した暫定結果でロシア編入への賛成が95.5%に上り、承認が確実になった。投票率は82.71%に達した。自治権を拡大した上でウクライナにとどまることに賛成したのは3.5%、無効が1%だった。投票所の半数からの集計をまとめた。
(時事ドットコム「ロシア編入を承認=賛成95%、クリミア住民投票-17日に申請手続き開始も」2014/03/17 06:30)
圧倒的多数がロシア編入を支持することは確実で、クリミアの議会は3月17日にも住民投票の結果を承認し、ロシア政府に編入手続きを進めるよう求める見込みだ。プーチン大統領が編入を決断するかどうかが焦点となっている。
また、クリミア自治共和国のアクショノフ首相はこの結果を受けて勝利宣言をしたと、NHKニュースが報じている。
アクショノフ首相は、「わが家であるロシアに帰ろう。われわれは勝利した。誰もこの勝利を覆すことはできない」と述べ、一方的にロシアへの編入を宣言しました。
(NHKニュース『ロシア編入へ クリミアの首相が「勝利宣言」』2013/03/17 06:40)
ただし、クリミア半島はロシア軍が掌握しているとして、アメリカとEUはこの住民投票の結果を拒否。ロシアへの経済制裁を実施する構えだ。アメリカ連邦政府のカーニー報道官の発言と、欧州の反応をロイターが以下のように伝えている。
同報道官は「住民投票はウクライナの憲法に反する。ロシアの軍事介入は国際法に違反するものであり、そうした暴力や脅しの下で行われた投票結果を国際社会は認めない」と述べた。西側諸国筋によると、米政府は17日にも対ロシア制裁を発表する見通し。欧州連合(EU)も同日の外相理事会で同様の措置を決定する可能性がある。
(ロイター『米国務長官「クリミア住民投票を拒否」、電話会談でロシア外相に』2014/03/17 07:02)
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