原子力規制委員会は13日午前の定例会合で、九州電力
規制委の田中俊一委員長は、対象となった原子炉は審査合格の見通しが立ったものとの認識を示している。同1、2号が新規制基準への適合性が認められて再稼動する初の原発となる可能性が高まった。
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規制委は2月、最大級の地震の揺れの想定(基準地震動)と最大級の津波高さ(基準津波)が確定し、他に審査上の問題がない原発について、「審査書案」を作成することを決定。昨年7月から続く審査で最初の合格プラントを決定するプロセスを示した。
この日の定例会合で、自然災害担当の島崎邦彦委員長代理は、川内原発において基準地震動と基準津波が決定したと説明。プラント担当の更田豊志委員も、「川内1、2号は概ね審査は順調に進んでいる」と述べ、優先審査の対象とすることは妥当との認識を示した。
原子力規制委は、実際の再稼働判断の可否は行わず、地元の同意をもとに政府が決定する。2月下旬に公表された「エネルギー基本計画」の政府案では、規制委の安全性判断のもとで「再稼働を進める」と明記している。
鹿児島県の伊藤祐一郎知事も、「再稼働した上で、今後のエネルギー政策を考えるのがベスト」(1月末の記者会見)などと発言、再稼働を容認する姿勢を示している。川内原発が再稼働一番乗りとなるうえで、大きな障害は見当たらないのが現状だ。
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[東京 13日 ロイター]
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