アメリカ政府当局者は3月9日までに、マレーシアから中国・北京に向かう途中、南シナ海の上空で消息を絶ったマレーシア航空機(ボーイング777-200型)の調査を支援するため、要請があれば連邦捜査局(FBI)の捜査員チームをマレーシアに派遣する用意があることを明らかにした。「テロの可能性を排除していないため」という。アメリカCNNが報じた。
マレーシア行きの名目は、同機の乗客に複数の米国人がいたことが理由になっているが、同当局者はFBIはテロの可能性を否定していないと指摘。
米情報機関当局者は「テロ行為の関与はいまだ突き止めていないが、ないとの結論に達したわけではない。捜査が続いている」と述べた。
(CNN.co.jp「マレーシア機不明 米FBIが支援表明、テロ可能性否定せず」より 2014/03/09 15:03)
アメリカの運輸安全委員会(NTSB)は、航空機の捜索に協力するため、調査団を現地に派遣した。機体を製造したアメリカのボーイング社や連邦航空局(FAA)の技術担当者と合同で調査に当たる。
一方、消息を絶ったマレーシア航空機の捜索は9日も続いた。ベトナム軍の航空機が南シナ海上で油の帯と海上から立ち上る煙を確認しているが、依然として機体は見つかっていない。マレーシア航空や関係当局は、機体トラブルや操縦ミスなどのほか、何らかの犯罪行為があった可能性も含めて調べている。
マレーシアのヒシャムディン運輸相代行は9日の記者会見で、盗まれた欧州の国のパスポート(旅券)で搭乗した疑いのある乗客が計4人おり、当局が本格的な捜査に着手したことを明らかにした。関係当局は同機が墜落した可能性のある南シナ海で捜索を続けた。
(中略)マレーシアとベトナムの当局は9日、マレーシア航空機が墜落した可能性のあるベトナム南部沖合の南シナ海で捜索を継続。中国海軍も捜索救援のため、軍艦2隻を南シナ海の現場海域に派遣したと発表した。
(MSN産経ニュース「【マレーシア機不明】盗難旅券で4人搭乗か 本格捜査、捜索続 」より 2014/03.09 13:51)
航空機が墜落した可能性のある南シナ海をめぐっては、中国が領有権を主張しており、アメリカや周辺国との「対立」が前面に出ることが多いが、今回は「協調」して捜索を進めている。
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