ウクライナ:携帯電話システムにサイバー攻撃か

ウクライナ国家保安機関のトップは、同国の携帯電話システムがサイバー攻撃によって大きな影響を受けていると主張している。
barisonal via Getty Images

ウクライナ国家保安機関のトップは、同国の携帯電話システムがサイバー攻撃によって大きな影響を受けていると主張している。

ウクライナ保安庁(ソ連時代のKGBの後継機関)のバレンティン・ナリワイチェンコ長官ロイターに対して語ったところによると、現在ロシアが事実上掌握しているクリミア半島に設置された機器が、ウクライナ国会議員らの携帯電話を攻撃するために使われているという。

ナリワイチェンコ長官はこの攻撃について、携帯電話を利用不能にすることが主な目的だと語っているが、その他にもさまざまな問題が報告されている。

「私が確認したところでは、ウクライナ国会議員らの携帯電話に対する攻撃が2日連続で起こっている」と、ナリワイチェンコ長官はロイターに説明している。

「クリミア半島にある電話会社Ukrtelecomの入り口に、あらゆる商業契約に違反する形の機器が設置され、私の電話だけでなく、政党に関係なく、他の代議士らの電話を遮断している」

また、ITVの報道によると、政府機関の通話の「盗聴」も行われているという。これが事実なら、データや通信内容が漏洩していることになる。

さらに、「クリスチャン・サイエンス・モニター紙」の記事によれば、無意味なトラフィックを増大させてサーバーに過大な負荷をかけるDDoS攻撃も起こっているが、これは以前からある規模で、ほとんどのインターネットサービスプロバイダーは影響を受けていないとのことだ。

だが、もっと大かがりなサイバー攻撃が水面下で行われていることを示唆する報告も続いている。こうした攻撃の対象には、さまざまな政府系ウェブサイトや放送局などが含まれている可能性がある。

[Mark Clayton(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

注目記事