野村ホールディングス(HD)は3月5日、4月1日付けでグループ傘下の野村信託銀行社長に、真保智絵(しんぽ・ちえ)執行役員(48)が就任する人事を発表した。信託を含む国内の「銀行」で女性がトップになるのは初めて。MSN産経ニュースなどが報じた。
真保氏は早大法卒、1989年に野村証券(現野村HD)に入社。資本市場部やエクイティ部、秘書室などを経て、2010年6月に野村HD経営企画部長に就任した。12年から執行役員を務め、現在は経営企画やアジア戦略を担当する。
少子高齢化を背景に、信託銀行で扱う相続関連などのビジネスの重要性が増しており、野村はグループ戦略と一体的にこれを強化する方針だ。
(MSN産経ニュース「「銀行」で初、野村信託銀行社長に女性 」より 2014/03/05 18:45)
真保氏は、野村HDの執行役員も兼務するという。
野村HDは、経済産業省と東京証券取引所が3月3日に共同で発表した、女性を積極的に登用する「なでしこ銘柄」として認定されている。
同社はダイバーシティ&インクルージョン(多様な「考え方」・「見方」を業務に活かしていこうという取り組み)を推進しており、海外を含めたグループ全体では1000名以上の女性管理職が活躍。女性管理職比率はグループ全体で13%、日本においては6%(野村ホールディングス及び野村證券)となっている。
女性のキャリア促進の面では、グローバルな研修制度として女性管理職を対象に役員や上位管理職との1年間のメンタリング・プログラムなどを実施。
仕事と家庭の両立サポートの面では、長時間労働削減に向けて、水曜日の定時退社やシフト勤務制の採用など、部署ごとに実施。また、有給休暇の半日取得制度や法定を上回る育児・介護制度を提供、配偶者の出産休暇や育児休業制度は男性社員にも利用されている。
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