2013年のカリフォルニア州は、記録的な少雨となった。同年の平均降雨量は7インチ(約17.8センチ)で、同州の観測史上、最も乾燥した年になったのだ。
カリフォルニア州の農業は米国最大規模で、売上額は年間447億ドルにのぼる。しかしこの農業は、水不足によって非常に大きな打撃を受ける恐れがある。
カリフォルニア州の農業は、大量の水を使うことによって成立しているのだ。すでに、牛肉、牛乳、トマトなど、生産に大量の水を必要とする食品(PDF)の価格が、水不足を反映し始めている兆しがある。
以下のインフォグラフィックスは、カリフォルニアの干害と農業被害についてまとめたものだ。
1番目のグラフは、カリフォルニア州産の農産物それぞれについて、生産に必要な水の量と、その農産物が米国全体に占める割合をまとめたものだ。
たとえば、1ガロン(3.79リットル)の牛乳をつくるには、880ガロンの水が必要だ。そして、カリフォルニア州の牛乳は、米国全体の21%を占めている。また、1ポンド(454グラム)の米をつくるには、449ガロンの水が必要だ。カリフォルニア州の米は、米国全体の23%を占めている。
全米における比率が高いカリフォルニア州の農産物は、加工用トマト(90%)と、リーフレタス(85%)だ。そして、1ポンドのトマトをつくるのには、24ガロンの水が必要であり、1ポンドのリーフレタスをつくるのには30ガロンの水が必要だ。
農産物のうち、水を大量に必要とするのは牛肉や卵だ。1ポンドの牛肉をつくるには、1799ガロンの水が必要だ。カリフォルニア州の牛肉は、米国全体の5%を占めている。12個の卵をつくるには、636ガロンの水が必要だ。カリフォルニア州の卵は、米国全体の6%を占めている。
2番目のグラフは、カリフォルニア州全体における干ばつレベルの割合を示している。影響を受けていない地域は1.43%にすぎず、9割近くの地域が「Severe(厳しい)」「Extreme(極端な)」「Exceptional(異常な)」干ばつ状態にある。
3番目のグラフは、平均降雨量(縦軸の棒グラフ、単位はインチ)と、上昇する食品価格(2013年価値に換算した価格)の関係を示している(赤色の折れ線グラフはビーフのひき肉価格、オレンジ色は全粒粉パンの価格)。
グラフ中央の横線は、1901年から2000年の平均降雨量(約23インチ、約58センチ)だ。2013年の降雨量7インチは、その3分の1弱にすぎない。
2014年も厳しい干ばつが予測されていることから、2013年に耕作された農地の約12%が、2014年には作付けされなくなるとみられている。
これらの結果、2014年には、農業セクター全体における売り上げ(農業労働者の賃金、加工、輸送なども含む)の減少額は、50億ドルに達する可能性がある。
Infographic by Alissa Scheller for the Huffington Post.
[Alissa Scheller(English) 日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]
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