「恋愛がうまくいかない」原因は、親との関係?

愛する人との生活がうまいくいっていないなら、十代の頃を思い返してみる時かもしれない。新しい調査結果によると、青年期の頃の保護者(父母など)との関係が、その後の人生における恋愛関係に深い影響を与えているという。

愛する人との生活がうまいくいっていないなら、十代の頃を思い返してみる時かもしれない。新しい調査結果によると、青年期の頃の保護者(父母など)との関係が、その後の人生における恋愛関係に深い影響を与えているという。

アルバータ大学のマシュー・ジョンソン准教授が率いる研究チームは、人生で3つの異なるステージにある2970名の人を調査した。その結果、調査対象者の保護者との関係が、現在の彼らの恋愛関係の質と直接関連していることがわかったという。論文は、『Journal of Marriage and Family』誌の2月号に掲載される予定だ。

ジョンソン准教授らによれば、青年期の頃、保護者との関係が良好であることと、成人してからのパートナーとの関係の質が高いこととの間には相関関係があるという。逆に、10代の頃に保護者との関係に問題を抱えていた人は、その後の恋愛関係で、より多くの問題を抱えているケースが多かった。

だからと言って、保護者がその子供たちの不幸な恋愛生活の責任を問われるわけではないと、ジョンソン准教授は米ハフィントン・ポストの取材に対して語った。重要なことは、人々が基本的な人間関係における自分自身の役割に気付き、それが現在の恋愛関係にどう影響を与えるのかを認識することだ。

「人々は、それぞれの人間関係を個別に考える傾向があり、家族関係対夫婦関係など、ある種類と別の種類の人間関係の間にある関連性を見ようとはしない。だが、保護者との関係における自分のあり方を、パートナーとの関係においても、良い方向でも悪い方向でも再現してしまう傾向がある。これを理解することが重要なのだ」

研究チームによれば、自尊心が育まれるような親子関係であった人は、恋愛関係もうまくいっている場合が多かったという。

「青年期の頃の保護者との関係が良好なほど、学生時代に高い自尊心を保つことが予測され、それが成人初期の良好なパートナーとの関係につながっていた」と、ジョンソン准教授は米ハフィントン・ポストに対して説明する。

ただし、父母との関係がそれほど良くなかったからと言って、望みがすべて絶たれるわけではない。

「青年期に保護者との関係が非常に困難だった人が、成人初期に、必ずパートナーとの関係の質が下がる運命にあるというわけではない」と、この論文は説明している。青年期に保護者との関係の質が低かったことは、パートナーとの関係が多少うまくいかないことに相関関係がある。だからこそ、過去の好ましくない行動パターンを認識し、現在および将来の人間関係においてそのパターンを繰り返さないようにすることが重要なのだ、と研究チームは説明している。

[Taryn Hillin(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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