名画のなかで描かれている雪を、古今東西から集めてみた。
1.ピーテル・ブリューゲル(父)による「雪中の狩人」
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ベルギー北部フランドル地方の冬はとても美しい。狩人たちの眼下に広がる村では、人々が凍った池でスケートを楽しんでいる。
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雪の日の出勤はツライものだが、この時代に比べたらなんということもなさそうだ。
蒲原宿(かんばらしゅく)は東海道五十三次15番目の宿場で、現在の静岡県静岡市清水区にある。
3.エドヴァルド・ムンク「小径に降る雪」
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ムンクといえば「叫び」が有名だが、こんな雪景色なら叫ぶ必要はなさそうだ。
4.カミーユ・ピサロ「ルーヴシエンヌのヴェルサイユ街道(雪の効果)」
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ピサロは、季節を問わず、ヴェルサイユ街道を描いた。だが、白の筆遣いでひんやりとした空気を表現した冬の作品がいちばんだ。
5.リンブルク兄弟「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」「2月 火にあたる人たち」
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極寒真っただ中の2月を、リンブルク兄弟は絶妙にとらえている。
ベリー公のいとも豪華なる時祷書 (じとうしょ)は中世フランスの王族ベリー公ジャン1世が作らせた、華麗な装飾写本。完成は15世紀おわり。時祷書とはキリスト教徒が用いる聖務日課書で、祈祷文、賛歌、暦などからなる。羊皮紙206葉で、1頁のサイズが29x21cm。シャンティイ城のコンデ美術館の図書館に所蔵されている(非公開)。
6.フィンセント・ファン・ゴッホ「雪のある風景」
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まばらな雪が残る景色だ。
7.ワシリー・カディンスキー「冬の風景」
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雪が、白い絵の具をほとんど使わずに表現されている。
8.クロード・モネ「雪の中の通り アルジャントゥイユ」
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パリの北西に位置するアルジャントゥイユの雪道。散歩してみたいものだ。
9.イヴァン・シーシキン「北部の荒野」
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19世紀のロシアの画家シーシキンが描いた木。幻想的なクリスマスツリーのようだ。
10.カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ「教会のある冬の景色」
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18世紀のドイツの画家フリードリヒが描いた、とてもドイツ的な冬だ。
11.ピーター・ドイグ「リフレクション(魂のかたち)」
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スコットランド生まれの現代芸術家、ピーター・ドイグが描いた水面に映る冬の光景。1日中でも眺めていられそうだ。
12.潘公凯(パン・ゴンカイ)「蓮のなかで溶ける雪」:
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現代中国の芸術家が描いた、雪の厳しい描写だ。
13.おまけ:「ボブ・ロスの絵画教室」
冬を描かせたら、彼の右に出るものはいないだろう。ボブ・ロスは、1983年から1994年にかけてアメリカPBSテレビで放送されたテレビ番組「ボブの絵画教室」(原題:The Joy of Painting)に出演。記録的な長寿番組となった。日本でも1990年代前半にNHK-BSで放送されたのをはじめ、メキシコ、韓国、台湾、イギリス、ドイツ、オランダ、トルコなどでもTV放送されて人気を集めた。
[Katherine Brooks(English) 日本語版:遠藤康子/ガリレオ]
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