漫画家の渡瀬悠宇氏が1月21日、自身のブログで「少年サンデー」編集部のパワハラ被害について発表した。
『ふしぎ遊戯』や『妖しのセレス』といった少女漫画を執筆してきた渡瀬氏。現在は、少年漫画誌「少年サンデー」で『アラタカンガタリ〜革神語〜』を連載している。『アラタカンガタリ〜革神語〜』は、現代を神話の世界が交錯する、異世界ファンタジードラマ。2013年にアニメ化され、SNSゲームも発売された人気作品だ。
渡瀬氏は、ブログの冒頭で「描き直さなきゃいけないとこが多すぎなのです」などと綴り、当時の状況を説明している。
当初、私の頭の中には革神語のある程度の構想があり、当時の担当Iさんには、先の展開構想までお話したのですが、今考えれば、彼は私の話を全く、意味も、想定も、理解していなかったのでしょう。
彼は私のアイデアより、その場しのぎ同然の考えで展開をごり押ししてきて、 私の出すネームを何度も描き直しさせて、自分の思いどおりにならないネームは通してくれず、自分の理解できないシーンは、大切なシーンだという意味もわからずカット。
こんなことになったのが初めてだった私は、混乱と憔悴で、創作意欲低下と漫画家やめよう、とまで追い詰められてしまいました。
(渡瀬悠宇ブログ「リマスター原稿!!描いても描いても終わらない笑|日月の聲(こえ)」より 2014/01/21)
漫画家をやめようと思うまで、追いつめられていた渡瀬氏。打ち合わせの度にストレスにより腹痛や嘔吐していたと振り返る。ブログでは、担当とのやりとりの一部も紹介している。
「もっと読者のこと考えて下さいよ」「僕が数に晒されるんですからね!」(名台詞)
分かりましたIさん、もう疲れました、あなたの言うとおりに描かないとダメなら、もう私の作品じゃないですね、じゃプロット出してくださいよ?その通り描きますから。(-_- )
その通りに描いた時に言われた台詞…。→「これ、ご自分でどう思われます?」
(ノ_-。)
(渡瀬悠宇ブログ「リマスター原稿!!描いても描いても終わらない笑|日月の聲(こえ)」より 2014/01/21)
担当が変わってからは、ネームは理解してもらえるようになり、物語の展開について相談に乗ってもらえているという。現在、当初の原稿を大幅加筆修正した『リマスター版』も発売されている。
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