1月5日、東京都中央区の築地市場で、新春恒例の初競りが行われ、230キロの青森県大間産クロマグロが736万円の最高値をつけた。昨年の1億5540万円という史上最高値から一転、5年ぶりに1000万円を割り込み、平年並みに戻った。朝日新聞デジタルなどが報じた。
今回最高値で落札したのは、昨年に続きすしざんまいの運営会社。木村清社長(61)は「通常のご祝儀相場に戻ってよかった。漁師さんはもうちょっと高値を期待したかもしれないけどね」と話した。
(朝日新聞デジタル「マグロ初競り、最高値は736万円 昨年は1.5億円」2014/01/05 10:44)
落札価格が1億円を超えるほど高騰するきっかけとなったのは2008年の初競り。スポニチによると、最高値のマグロを607万円で香港資本の「板前寿司ジャパン」の中国人経営者が競り落として以降、すしチェーン「すしざんまい」を運営する喜代村と競り合うようになったという。
競り値高騰のきっかけは08年。最高値のマグロを香港資本の「板前寿司ジャパン」の中国人経営者が約607万円で競り落としたことで、日中の争奪戦に発展した。昨年には喜代村が、222キロのクロマグロを史上最高の1億5540万円(1キロ当たり70万円)で落札。「200キロ以上の大間のクロマグロは400万円ほどが相場」(築地関係者)とされ、いわゆる「ご祝儀相場」を超える過熱ぶりに「チェーン店の宣伝効果争いだ」と冷ややかに見つめる市場関係者も多かった。
(スポニチ「初競りマグロ“正常化”昨年1億5540万円→736万円」より 2014/01/06 05:30)
ところが、2014年の初競りでは、すしざんまいのライバルだった板前寿司ジャパンが高値競争から撤退し、昨年に比べ価格が大幅に下落した。大間産の生鮮クロマグロの入荷数が昨年の5倍以上に増えたことも落札価格の下落に影響したという。サンスポが以下のように報じている。
板前寿司ジャパンは今回、競りには参加したものの「去年までは意地の張り合いだった。1本1億円超は異常」(同社関係者)と高値競争から撤退。さらに、“黒いダイヤ”と呼ばれ、高値がつく大間産の生鮮クロマグロの入荷数が昨年の5倍以上の22本に増えたことも加わり、落札価格が一気に下がった。
喜代村関係者は「今年は(大間産の)数が多く、あちこちで競りが始まり、どのマグロが最高値になるのか、競りの最中は全く分からなかった」と話した。
(サンスポ「マグロ初競り大暴落!?1億5540万円→736万円」より2014/01/06 05:02)
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