内閣府は12月14日、民法が20歳と定めている成人年齢の18歳への引き下げなどに関する世論調査の結果を発表した。父母の親権が及ぶ範囲を現行の20歳未満から18歳未満に引き下げることに、69%が「反対」だったという。MSN産経ニュースが報じている。
調査結果によれば、親権が及ぶ年齢を、現行の20歳未満から18歳未満とすることに69・0%が「反対」だった。全体で26・2%だった「賛成」の割合を年齢別に見ると、18~19歳の40・8%が最も高かった。最低は50代の22・4%で、世代間の意識の差が浮かび上がった。
(MSN産経ニュース「成人年齢「18歳」への引き下げ議論「知らない」77% 内閣府世論調査」より 2013/12/14 17:13)
2007年に成立し、2010年に施行された「憲法改正国民投票法(日本国憲法の改正手続に関する法律)」。日本国憲法を改正するためには、「国会で衆参各議院の総議員の3分の2以上の賛成を経た後、国民投票によって過半数の賛成を必要とする」と憲法96条で定められており、この国民投票に関する手続きを定めるため、国民投票法が施行されることとなった。
この法律では、国民投票の投票権は成年被後見人を除く、年齢満18歳以上の日本国民が有するとされているが、18歳以上20歳未満の者が国政選挙に参加できるようになるまでの間は、年齢満20歳以上の者が投票権を有することになっている。その為、実際に18歳以上20歳未満の者が国民投票の投票権を得るには、公職選挙法の選挙権年齢や、民法の成年年齢などを検討し、必要な措置をとらなければならない。
内閣府の世論調査では、成人年齢引き下げの議論の内容を「知らない」と回答した人は77.5%で、5年前の前回調査から3.2ポイント増えた。引き下げの議論について「関心がある」との回答も前回比5.6ポイント減の69.8%にとどまり、国民には成人年齢引き下げの議論が浸透していないのが現状のようだ。
■改正国民投票法施行の4年後から「18歳以上」に自・公が合意
47NEWSによると、自民、公明両党は6日、憲法改正手続きを定めた国民投票法の改正に関する実務者協議を国会内で開き、改正国民投票法施行から4年後に国民投票年齢を自動的に「18歳以上」と確定する内容を国民投票法改正案に盛り込むことで同意したという。
民主党や日本維新の会など野党にも賛同を働き掛けて来年の通常国会への改正案提出を目指す。
ただ、自民党の保守派から異論が出て与党内の了承手続きが難航する可能性もある。
(47NEWS「国民投票法改正案を提出へ 来年通常国会に、自公」より 2013/12/06 19:22)
MSN産経ニュースによると、国民投票年齢を引下げる時期を明記するように要求した公明党に対して、自民党が譲歩し合意に至ったという。自民党内には、投票年齢の引き下げは成人年齢などと同時にすべきという意見が根強く、党内での意見集約は難しいのではないかと見られる。
自民党は民法の成人年齢や公職選挙法の選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げるまでの間、国民投票年齢を「20歳以上」とする改正案をまとめていた。これに対し、公明党は引き下げ時期を明記するよう要求。自民党が公明党に譲歩した。
ただ、自民党内では投票年齢の引き下げは成人年齢などと同時とすべきだとの意見が根強く、同党内での意見集約に手間取る可能性もある。
(MSN産経ニュース「国民投票の投票年齢 4年後から「18歳以上」に 自公実務者が合意」
より 2013/12/7 00:38)
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