今冬にもアメリカ・大リーグ移籍が濃厚と見られていた楽天イーグルスの田中将大投手について、三木谷浩史オーナーが「行かせるつもりはない」と、アメリカのスポーツジャーナリストが12月9日に公開したインタビューで発言した。
三木谷氏はボストン・グローブ紙などでコラムを担当するピーター・ギャモンズ氏のインタビューに対し、東日本大震災からの復興にイーグルスが果たした役割などについて語った。その中に、以下のようなくだりがあった。
The agreement, forged this week, limits posting fees to $20M and allows the posted player to negotiate with all the teams willing to pay $20M for the rights to negotiate. Mikitani is the one Japanese owner who strongly opposed the new agreement,
(中略)
It just so happens that the 25-year old Tanaka is in the sites of the Yankees, Dodgers and other MLB teams interested in signing him. Because he will not be a free agent until after the 2015 season, he must be posted by Rakuten, and Mikitani Wednesday said, “I don’t intend to post him.”
(GammonsDaily.com「Peter Gammons: Rakuten Eagles seek true World Championship versus Red Sox」より 2013/12/09)
今週合意した協定は、入札金を2000万ドルに制限し、2000万ドルを払う意志のあるチームすべてに交渉権を認める。三木谷は新たな協定に強く反対してきた。(中略)25歳の田中はヤンキースやドジャースなどが獲得を狙っていると言われる。2015年のシーズン終了後まで彼はフリーエージェントにならないので、ポスティングにかけられなければならない。そして三木谷は水曜日に行った。「私は彼をポスティングにかけるつもりはない」
三木谷氏もインタビューのURLをツイートしている。
日本からアメリカへのプロ野球選手の移籍については、新しいポスティング制度が12月中にも発効する見込みと朝日新聞デジタルが伝えている。
日本のプロ野球選手が自由に海外に移籍するためには、9年の一軍登録を経てフリーエージェントの資格を得る必要がある。9年未満の選手については、これまでアメリカの球団が選手を入札するポスティング制度があったが、昨年末で大リーグ機構との協定が失効していた。
NHKは、移籍金に上限を設けることで、制度が抜本的に変わるとしている。
関係者によりますと、新しい協定案ではこれまでと大きく仕組みが変わる方針で、日本の球団が選手を移籍させるための金額をあらかじめ決めて、大リーグ側に通知します。
これは2000万ドルが上限で、その条件での獲得を希望するすべての大リーグの球団が選手と交渉でき、最終的に選手を獲得した球団が日本の球団にその額を支払うということです。
日本の球団がいわゆる「移籍金」を設定する形で、これまでの入札額が高い球団が競り落とす形から大きく変わることになります。
(NHKニュース「新ポスティングシステムは移籍金方式」より 2013/12/06 21:24)
一方、楽天の立花陽三球団社長は、本人の希望次第で移籍を認める可能性を示唆した。
楽天の立花陽三球団社長は10日、大リーグ移籍について来週にも田中将大投手への意思確認を行うとした。(中略)「残ってくれることを希望している。そんなに長く時間はかけられない」と話した。
移籍金の上限が2千万ドル(約20億円)となることについては「価格評価として低いという意見が第三者から出ている」としながら、「システムはシステムとして受け入れるしかない」と語った。
【※】楽天イーグルスは田中投手の大リーグ移籍を認めるべきだと思いますか?皆さんのご意見をコメント欄にお寄せください。
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