特定秘密保護法が成立 国会前では採決に抗議の声響く

国の安全保障に関わる重大な秘密を漏らした公務員や民間人を処罰するための特定秘密保護法が、11月6日夜の参院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。
時事通信社

国の安全保障に関わる重大な秘密を漏らした公務員や民間人を処罰するための特定秘密保護法が、11月6日夜の参院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。

法案は記名投票で採決され、賛成130、反対82だった。民主、社民、共産は反対。維新は採決前に退席した。みんなの党も退席する方針を決めていたが、川田龍平、寺田典城、真山勇一の3議員は出席して反対した。

この日は当初、臨時国会の会期末。与党は時間切れで廃案になるのを防ぐため、午後6時すぎから衆院本会議を開き、会期を2日間延長した。民主党は安倍内閣の不信任案を衆院本会議に、森雅子・同法案担当大臣への問責決議案を参院本会議に提出したが、与党の反対多数で秘訣。参院本会議で国家安全保障特別委員会の中川雅治委員長(自民)への問責決議案が与党の反対多数で否決され、午後11時すぎ、そのまま法案の採決に入った。

国会前には法案の採決に反対する人々が集まった。記名採決の最中は静まりかえり、参加者の多くがスマートフォンでツイッターを見ながら採決状況を確認したが、法案が可決されたことが分かると、太鼓の音に合わせて「採決撤回」を連呼した。小熊英二・慶大教授がスピーカーで「安倍首相に告ぐ。勝った気でいるでしょうが、この政権はもはや死に体です。これだけ多くの人々を敵にまわしてしまった。力のない政権はこれから先、原発再稼働に向かうかもしれません。しかし、人々は必ずそれを押し返すでしょう」と呼びかけた。参院議員会館前など国会周辺の各所でも、深夜まで抗議する人々がシュプレヒコールや鳴り物で声を上げていた。

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