スコットランドのグレンモーレンジィ蒸留所で20年近く眠っていたシングルモルトウィスキー「エランタ」(ゲール語で「匠の技」という意味)が、今年の「ウィスキー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。
選んだのは、スコットランド出身の著名なウィスキー専門家ジム・マレー氏だ。毎年4500種以上のウィスキーをランク付けして『Whisky Bible(ウィスキー・バイブル)』を発行している同氏は、エランタを「ほぼ完璧だ」と評した。
「熟成具合や美しさ、上品さに心が奪われてしまうのはもちろんだが、30年ものあいだウィスキーを味わってきた私にとって、その香りと味わいはかつてない新しさだった」と同氏は語っている。
エランタは、100点満点中97.5点を獲得し、2014年版『ウィスキー・バイブル』の「ワールド・ウィスキー・オブ・ザ・イヤー」のタイトルに輝いた。
グレンモーレンジィ蒸留所では、ウィスキー愛好家向けに、革新的かつ価値ある限定販売ウィスキー「プライベート・エディション」を発表している。エランタは、その第4弾として2013年はじめにリリースされたもので、約20年前に同蒸留所が行った実験から生まれたという。
グレンモーレンジィ蒸留所の製造責任者であるビル・ラムズデン博士がマレー氏に語ったところによると、このシングルモルトは、最高級のホワイトオークでできた新樽に入れられたあと、ほかの人間の目に触れないよう、こっそりと熟成されてきたのだという。
「19年前、蒸留所の保管庫の隅の方に樽を隠しておいた。ブレンドウィスキーに混ぜられてしまわないようにね。3、4年前に初めて樽を開けてみて、何か異なるものを作りだしたことに気がついたよ」とラムズデン博士は語る。
ウィスキー・レビューサイト「Connosr」メンバーの「ブラディス」氏はこう書き込んでいる。「驚くほど美味なウィスキーだ。風味については最も複雑というわけではないが、異国的な味わいがある」
ブログ「NY Loves Whisky」は、「魅力的でライトなウィスキー」で「飲みやすい」と評しつつ、「日常的に一杯やるにはちょっと値が張りすぎだ」と結んでいる。
小売価格は約120ドルだ。(日本でのネット販売価格は700mlボトルが約1万2000円)
[Dominique Mosbergen(English) 日本語版:遠藤康子/ガリレオ]
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