リッツ・カールトン大阪などを運営する阪急阪神ホテルズが、メニューの記載と異なる食材を使っていたことが発覚した問題で、出崎弘社長は28日夜に会見を行い、「偽装と受け取られても仕方ない」などと話し、11月1日付けで辞任することを明らかにした。
「お客様への裏切り行為にほかならず、偽装と受け取られてもしかたがない」と述べて謝罪し、信頼失墜の責任を取って来月1日付けで社長を辞任する一方、会社として追加の再調査を行う方針であることを明らかにしました。
(NHKニュース「“偽装表示”問題 追加調査へ」より 2013/10/29)
出崎社長は問題発覚後の24日にも会見を行っており、その際には「偽装でなく誤表示」と強調していた。
メニュー表示は偽装ではないかとの質問に「従業員が意図を持って表示し利益を得ようとした事実はない。誤表示と思っている」と答えた。
(MSN産経ニュース「【阪急阪神ホテルズ偽装】社長「誤表示」と説明 役員10人を処分」より 2013/10/24)
しかし、手絞りを連想させる「フレッシュジュース」とメニューに記載し、実際には既成品のものを使用していたなど、「誤表示」とするには苦しく、再調査と再度の会見を行うこととなった。24日の時点では出崎社長自身も減俸処分にとどまっていたが、一転、辞任となった。
出崎社長は「偽装とは故意に人を欺くことが前提。客を欺く意図をもって不当な利益を得ようとする考えはなかった」と改めて偽装の意図を否定したが、「阪急阪神ブランドへの信頼の失墜を招いた責任は重い」とし、11月1日付で社長と阪急阪神ホールディングス取締役を辞任するとした。
(MSN産経ニュース「【食材偽装表示】阪急阪神ホテルズ社長が辞任表明 「偽装と受け取られても仕方ない」」より 2013/10/28)
出崎社長は今回の問題が起こった原因に「チェック不足」を挙げている。
一連の問題が起きた要因については、正確な表示の意識に欠けていたことや、部門間での情報伝達が不足していたなどとしたうえで、「客の視点に立ったチェックが不足していた」と述べました。
さらに、背景として、経営統合を繰り返して今の会社ができたため、社内の融和を図ることが重視され、「従業員が過ちを犯すことを前提にした審査やチェックの態勢が欠けていた」と述べました。
(NHKニュース「“偽装表示”問題 追加調査へ」より 2013/10/29)
阪急阪神ホテルズが「誤表示」としていた例
- 霧島ポークと表示→神戸産ポーク
- 芝エビと表示→実際にはバナメイエビ
- 九条ネギと表示→実際には別のネギ
- 信州産そばと表示→実際には中国産そば
- 手作りチョコソースと表示→実際には既成品
- 鮮魚と表示→冷凍マグロ
- レッドキャビア→トビウオの卵
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