橋下徹氏が新党結成へ意欲 維新の支持率が過去最低の1%

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は10月12日、都内で開かれた国会議員団による研修会で講演し、みんなの党が掲げる野党連合で政権奪取を目指す「政党ブロック構想」を批判した上で、新党結成が望ましいとの考えを示した。自民党に対抗できる野党勢力結集へ意欲を示した格好だ。
時事通信社

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は10月12日、都内で開かれた国会議員団による研修会で講演し、みんなの党が掲げる野党連合で政権奪取を目指す「政党ブロック構想」を批判した上で、新党結成が望ましいとの考えを示した。時事ドットコムが報じた。自民党に対抗できる野党勢力結集へ意欲を示した格好だ。

橋下徹共同代表(大阪市長)が講演し、みんなの党が機関決定した政党ブロックによる野党再編について「(現行の衆院選)小選挙区比例代表並立制では難しい。(小選挙区の)候補者調整ができない」と述べ、新党結成が望ましいとの考えを改めて示した。

(時事ドットコム「橋下氏、政党ブロックは困難=維新研修会、政策集約は先送り」2013/10/12 18:29)

維新は9月の大阪・堺市長選で敗北し、党の支持率も低迷しており、朝日新聞が10月5日〜6日に行った世論調査では、維新の支持率は過去最低の1%だった。「維新が既成政党と認識されていた。無党派層に働きかける力が弱くなった」と研修会で語った橋下氏。維新の若手らが、民主党、みんなの党の一部議員との再編の動きを進めているが、みんなの党の渡辺喜美代表が「政党ブロック構想」を機関決定したため、みんなの党と再編を進めるのは難しくなってきている。

さらに、みんなの党の再編派の中には、政策の違いなどから、石原慎太郎共同代表らの旧太陽の党系を切るよう求める声も強いが、長く自民党に所属し自民とのパイプもある平沼赳夫氏など重鎮が多くを占める旧太陽の党系の力を借りなければ、維新の原点とも言える政策である「大阪都構想」の実現は遠のく。MSN産経ニュースは下記のように報じている

橋下氏は12日の研修会での講演で、組織力の必要性をこう強調した。

「個人商店から株式会社として組織でカラーを出していかなければならない。ベテランの先生方をはじめ、政治的にまとめてもらう。最後は飲み込む力だ」

現状では党勢拡大はままならず、旧太陽系にも力を借りたい-。橋下氏はそう言っているに等しい。石原氏や平沼赳夫国会議員団代表ら旧太陽系はこの発言に「わが意を得たり」という思いを抱いたに違いない。

(MSN産経ニュース「“日はまた昇る”旧太陽 「大阪に集中」橋下氏失速の陰で 維新研修会」2013/10/12 20:42)

石原慎太郎氏は8日、民放のBS番組で「(野党再編は)したたかなシニアに任せないと」と言い切ったという。新党結成が望ましいとしながらも、橋下氏自身が野党再編の主導権を握ることは容易なことではなさそうだ。

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