アメリカでも10年ほど前から、小さな家での暮らしに関心が高まってきたのは間違いない。しかし、こうしたライフスタイルのコンセプトはずっと以前から存在する。
黒川紀章氏を創始者のひとりとして、1960年代に展開された建築運動「メタボリズム」の根底には、柔軟なデザインと建築様式という発想がある。社会の変化や人口の成長に合わせて有機的に成長する都市や建築をめざすというコンセプトだ。
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黒川氏が設計した「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」は、1972年に建設された。銀座に建つこのビルは、140の「カプセル」からなる集合住宅で、25年ごとにカプセルを新しいものに取り替える計画だった。
またたく間に半世紀が過ぎ、「メタボリズム」運動も、とうの昔に途絶えた。ビルは残っているが、カプセルを取り替えて行くという黒川氏の意図は実現には至らなかった。
ビジュアルアーティストのNoritaka Minami氏は、中銀カプセルタワービルの現在の使用状況を写真に撮った。使われ方は、オフィス、週末の隠れ家まで多岐にわたる。動画および画像ギャラリーで紹介しよう。
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現在、部屋の一つを1カ月6.5万円で借りることができる(詳しくはリンク先を参照)。
[ Shana Ecker(English) 日本語版:ガリレオ]
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