今年1月に大阪堺市のガソリンスタントで起きた窃盗事件で無関係の男性を誤認逮捕した際に、捜査員が男性に対して屈辱的と受け取られかねない発言をしていたことが明らかになった。
男性の取り調べで捜査員が「あなたの汚れた手で子どもの頭をなでられるのか」といった屈辱的と受け取られかねない言動をとっていたことを明らかにしました。
(NHKニュース「大阪 誤認逮捕で屈辱的言動か」より 2013/10/09)
誤認逮捕された大阪・堺市の40代の会社員の男性は、盗まれた給油カードでガソリンを入れた疑いで6月に起訴された後、85日間に渡り身柄を拘束されていた。この取り調べの際に、問題の発言があったようだ。
大阪府警は、男性に謝罪したが、捜査課程には問題なかったとして内部処分はしないという。男性の弁護士によれば、府警から報告を受けた男性は以下のようにコメントした。
男性は「きょう警察から検証結果の説明を受けましたが、やはり捜査がずさんだと感じました。真犯人はまだ逮捕されていないということですが、何をやっているんだという気持ちです。今回の問題を踏まえ、2度と私のような人が現れないことを切に望みます」とコメントしています。
(NHKニュース「大阪府警 誤認逮捕の原因を公表」より 2013/10/08 18:48)
今回の誤認逮捕は、最初から男性を犯人だと思い込んでいて基本的な捜査をおろそかにしていたことが原因だった。
署の捜査員は、盗まれた給油カードが使われたガソリンスタンドを捜査し、利用時刻が入った領収書を入手。この領収書には、店側が防犯カメラの時刻と照合して割り出した男性の車のナンバーが手書きされていた。捜査員はこの情報を正しいと思い込み、領収書と防犯カメラの表示時刻がいずれも正確な時間とずれていたのに、確認しなかった。
(朝日新聞デジタル「誤認逮捕、処分なし 大阪府警「捜査は不十分」と謝罪」より 2013/10/09)
誤認逮捕された男性に対し、国は不起訴とされた最初の逮捕容疑の勾留分について刑事補償金を支払うことを決めた。
※ずさんな捜査により誤認逮捕され、屈辱的と受け止められかねない発言があったことが明らかになりました。誤認逮捕の再発防止や、取り調べの可視化についてどう思いますか?
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