新しいiPhoneがドコモ、au、ソフトバンクの3社から出揃った9月の契約者獲得競争だが、ドコモが大きく出遅れた。4月以降で最大の顧客流出件数だったことがわかった。MSN産経ニュースが報じた。
同じ電話番号で通信事業者を変更できる「番号持ち運び制度(MNP)」を使った9月の契約者の転出入で、NTTドコモが13万件超の顧客流出となったことが6日、わかった。一方、KDDIは顧客流入が10万件を超え、4月以降で最大となった。
(MSN産経ニュース「9月の番号持ち運び ドコモ、13万件流出 iPhone効果、今月以降?」より 2013/10/07)
9月20日に発売されたiPhone 5sとiPhone 5cから、新たにドコモが販売を開始。au、ソフトバンクと並んで通信大手3社が取り扱うこととなったため、契約者の推移に注目が集まっていた。だが、主力のiPhone 5sが品不足のため、今回出た差は新型iPhoneよりも、旧型で実質的に安く購入できる「iPhone 5」の販売によるものだという。
KDDIやソフトバンクモバイルが旧モデル「5」を売りさばいたのに対して、ドコモはアイフォーンの品薄の影響が大きいことに加え、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」搭載スマホの売れ行きも止まった。
(SankeiBiz「iPhone品薄…ドコモのMNP流出止まらず 9月携帯契約で13万件超」より 2013/10/07)
au(KDDI)の好調の要因は、高速通信規格「LTE」のエリアの広さ。8月時点で人口カバー率97%は、他社を圧倒する。2014年3月末までには99%とする予定だ。auの設備投資でauが先行する、プラチナバンドを使ったLTEに新型iPhoneが対応したことが大きい。10月2日のauの発表会では田中孝司社長が、「ドコモさんからもソフトバンクさんからも流入させていただきまして、auにとって非常に良い結果になったのかなと思っています」と話していた。
一方、ドコモの鳥塚滋人販売部長は、東洋経済オンラインのインタビューに答え、10月から年末の数字を見て欲しい、と訴えている。
具体的な数字はお伝えできませんが、9月はiPhoneの販売台数がそれほど多くないので、プラスの影響も少ないと思います。やはり、10月から年末にかけての実績を見てもらいたい。そこで、競争相手に比べてドコモのiPhoneが売れたのか、売れなかったのか。そして購入したお客さんが満足できたのか、といったことがはっきりしてきます。
(東洋経済オンライン「「iPhone発売初日はヒヤヒヤものだった」」より 2013/10/07)
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