私たちはかつて工場やボート、バスだったものを改修した家は見たことがあったが、廃墟となった橋が住宅に生まれ変わったものは見たことがない。しかし、アメリカのウェブサイトArchitizerによると、サミュエル・ナゲッテ建築事務所が昨年デザインコンペティションで発表したものはまさに橋を住居にしたもので、そのコンセプトにはかなり驚かされる。
イタリア南部カラブリア州のサレルノ・レッジョ地区にある、この巨大な高架橋は廃墟となって放置されていた。しかし、先見の明をもった建築家たちがより素晴らしい有効活用策を提示した。「ソーラー・パーク・サウス」と呼ばれるこの計画案は、橋を骨組みとして活用し、デッキ部分は3つのコミュニティ空間に、地面から橋を支える橋脚部分は垂直に積み重ねた構造の集合住宅に変える。彼らはまたこの集合住宅街を自立した生活空間にするよう提案している。というのも、雨水を集めてエネルギー源としたり、近隣にある成層火山のエトナ火山の地熱を利用できるからだ。考えに考え抜かれた計画案のようだ。
さらに、この計画にはびっくり仰天するようなとっておきの演出がある――将来、この住宅の所有者になったら、イタリア南部の絶景が拝めるのだ。
このプロジェクトのイメージはこちらのスライドショーで見られる。
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