カナダでは7月6日にもケベック州で原油輸送中の列車が脱線し、爆発炎上する事故があったばかり。相次ぐ鉄道事故で死者が出る事態に、カナダの鉄道輸送に厳しい視線が注がれそうだ。
カナダ国内のニュースサイト「CP24」の報道によると、オタワ市による発表は以下のようなものだった。
オタワ市の職員は朝の記者会見で「現場で5人、病院で1人の死亡を確認した」と発表した。救急医療隊員が31人を病院に搬送、そのうち11人は重傷。バスの運転手も死者に含まれているという。
ジム・ワトソン市長は記者会見で「本日、市としてはお亡くなりになられたご関係者と負傷者のケアに専念する」と述べた。市当局は、衝突の原因については不明としながらも、目撃者の証言として、ウッドロフ通りの交差点にある線路の踏切をバスが横断しようとした際に事故が発生したと見ている。
また、バスの2階先頭部分に座っていた乗客のタナー・トレパニアさんは、「バスの乗客が『止まれ! 止まれ!』と叫んでいました。列車がバスに近づいているのが見えたからです」とカナダの新聞「ナショナルボスト」に話した。
VIA鉄道はTwitterで以下のような声明を発表した。
運輸事業本部からの最新情報:事故の影響により、オタワ-トロント間の運行はすべて運転取りやめ。振替輸送を行っています。詳細は引き続きお知らせします。
オタワ在住のシャアミニ・ヨガレトナムさんは、事故が起きた早朝に通報した音声ファイルをSoundcloudに投稿した。
「バスの先端部分がかなり損傷している。多くの負傷者が地面に横たわっている…死傷者の数はさらに増えそうだ」と、救急隊員は衝突について応答している。
カナダの公共放送CBCによると、バスはトランジットウェイ(オタワ市内のバス専用道路)を北に向かっていて、トロント行きの列車が西に向かっていた時に事故が発生した。
カナダでは、7月にケベック州で原油を輸送していた貨物列車が脱線事故を起こして爆発炎上、周辺の市街地まで火が広がり、50人が死亡する事故が起きている。
ハフィントンポスト・カナダ版では、事故の模様をトップページで詳報している。
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