9月9日、尖閣諸島周辺で中国が無人機を飛行させていた問題について、政府は撃墜も含めた領空侵犯があった場合の対処方針を検討している。中国政府はすでに無人機が中国軍のものだと認めている。
防衛省は9日、無人機の飛行を確認すると、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ対応。結果的に領空侵犯はなかった。
これまでの検討では、無人機は有人機と違い、無線やパイロットのサインでの警告が通じない可能性が高いとして、万が一、領空を侵犯して、国民の安全が損なわれかねない事態となった場合、撃墜も視野に対応することにしています。
(NHKニュース「領空侵犯の無人機 撃墜も視野に対応 」より 2013/09/17)
対処方針は防衛省と外務省を中心に策定する。国籍不明の無人機が領空やその外側に設けられた防空識別圏に入れば、空自の戦闘機などが緊急発進(スクランブル)で対処するため、その際の任務を定めておく必要があると判断した。
(MSN産経ニュース「領空侵入の無人機撃墜、政府が検討 対処方針策定に着手」より 2013/09/18)
中国が飛行させていたのは、「翼竜」という無人機で、偵察だけでなく攻撃能力も有する。
「翼竜」は偵察と攻撃の能力を持つ全長約9メートルの無人機で、航続距離は約4000キロ。機能や大きさは米軍の無人機「プレデター」に似ているといわれる。
(時事ドットコム「攻撃能力持つ「翼竜」か=尖閣接近の中国軍無人機」より 2013/09/13)
無人機の尖閣付近への飛来は9月だけでなく、6月、昨年12月にもあったという。
昨年12月と今年6月、沖縄県・尖閣諸島付近で夜間警戒に当たっていた海上保安庁の巡視船乗組員が中国軍の無人機の疑いがある機影を目視していたことが分かった。複数の日本政府関係者が明らかにした。防衛省は当時、無人機と断定できるだけの証拠がないと判断、公表を見送る一方、中国側が日本の防空能力を試した可能性もあるとみて海保と共に警戒を強化した。
(MSN産経ニュース「中国無人機、過去にも飛来か 尖閣周辺で海保目視 昨年末と6月」より 2013/09/10)
中国政府も日本の方針に対して、尖閣が中国の領土であると主張。一歩も引かない構えを見せている。
中国外務省の洪磊(こうらい)副報道局長は十七日の定例会見で、東シナ海で確認された中国人民解放軍の無人機について「(無人機が)釣魚島(尖閣諸島)の領土と主権を防衛する能力があると確信する」と主張した。中国海警局の監視船による尖閣諸島への領海侵入が常態化する中、中国は軍の無人機を使って尖閣周辺の監視を続ける構えで、日中両国の偶発的な衝突が懸念される。
(東京新聞「「無人機に防衛能力」 中国、尖閣監視続行の意向:国際(TOKYO Web)」より 2013/09/18)
※尖閣諸島周辺で、監視船や無人機など中国の活動が活発になっています。日本政府はどのように対応すべきでしょうか。ご意見をお聞かせください。
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