「限定正社員」普及へ向け議論始まる 厚生労働省

厚生労働省は9月10日、ライフスタイルや希望に応じた働き方を選べるようにするため、正社員の雇用ルールの多様化などを議論する有識者懇談会の初会合を開いた。
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厚生労働省は9月10日、ライフスタイルや勤務地などの希望に応じた働き方を選べるようにするため、正社員の雇用ルールの多様化などを議論する有識者懇談会の初会合を開いた。正社員と非正規社員の中間的な雇用形態に位置付けられる「限定正社員」などの普及・促進を目指す。時事通信が報じた。

勤務地や職種などを限定して働くいわゆる「限定正社員」。勤務地や職種、労働時間などを限定して働く社員のことで、正社員と比べて給料が低く抑えられるが、雇用期間に制限はない。非正規で働く人と正社員との格差を解消できるとして政府が普及を目指している。NHKによれば、すでにおよそ半数の企業で導入されているが、なかには就業規則などで雇用ルールが定められておらず、会社側の運用に任されているケースもあるという。

厚生労働省は限定正社員の普及に向け、あらためて労働条件のあり方や制度を導入する際の注意点などの指針をまとめることにした。10日の有識者懇談会には、雇用問題が専門の大学教授など10人が参加。「制度悪用に対応する規制が必要」「これまでも同様の働き方はあり、なぜルール化が必要なのか」などの意見が出たとMSN産経ニュースが伝えている。

今後、制度を導入している企業から意見を直接聞くなどして、2014年末までに報告を取りまとめる方針だ。

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