「Panasonicがスマホ撤退」との報道、事実なら初期mova組は残り1社に。基地局売却は「寝耳に水」
日経新聞は29日、パナソニックが個人向けスマートフォン市場から撤退する方向で最終調整に入ったと報じています。
日経の報道では、販売不振による営業赤字により、自社製造開発するスマートフォン事業と基地局事業を売却、今年の冬以降、NTTドコモには端末を供給せず、企業向けの専用端末や、EMSによる海外向け端末を展開するとしています。また、フィーチャーフォンについては中国で生産を続け、基地局事業については、ノキアへの売却の可能性を指摘。近く、本格的な交渉に入るとしています。
NECが去り、パナソニックも携帯市場の表舞台から姿を消すのでしょうか。売却交渉があるとすれば、交渉を有利に進めるための大人の方便の可能性も捨てきれません。しかし、仮に本当だとすれば、NTTドコモを支えた初期 mova シリーズのメンバーは、富士通ただ1社だけになってしまいます。
パナソニックは携帯事業が不採算事業であるとし、携帯部門のパナソニック モバイルコミュニケーションズ(PMC)はスマートフォン事業からの撤退の可能性について、少なくともそういった議論があることを認めています。今回の報道について、同社広報部では「端末事業について見直しを進めているところだが、これまで通り決まったことはなく、今うちから発表するものはない」としています。なお、欧州向けのスマートフォン市場からは昨年撤退しました。
また、基地局事業の売却については、「全くの寝耳に水。見直しするとも聞いていない」と話しています。8月後半から9月にかけては、携帯電話事業者との間で秋冬モデルの最終的な採用が決まる時期です。
そうした時期にあって、PMCを近く異動するスタッフの声もあり、何か動きがありそうな気配はあるものの、いずれにせよ、噂と日経報道の域は出ません。なお、スマートフォン事業から出遅れ感のあったパナソニックでしたが、2013年1月の ELUGA X 、2013年6月の ELUGA P と、ようやくパナソニックらしい作りのスマホが登場しつつありました。
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