漫画『はだしのゲン』をめぐって、松江市内の市立小中学校の図書館が閲覧制限をかけている問題で、松江市教委は8月20日、ハフィントンポストの電話取材に対して「被爆描写や歴史認識を問題にしたわけではない」と説明した。子どもにトラウマに与えるような暴力シーンが出てくるために、全巻について「閲覧の際は教師と一緒に見るように」と各学校長に要請したという。
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松江市教委の古川康徳副教育長は「『はだしのゲン』については閉架措置と報道されているが、学校の先生と一緒であれば自由に見ることができるし、貸し出しもできる」と説明した。物語前半の被爆描写については「平和教育に力を入れているので、その部分は問題ない」。昨年12月に「間違った歴史認識を植えつけている」と、松江市議会に陳情があった件については「歴史認識について議論したわけではない。報道が先行して弱っている」と困惑した様子。陳情の影響を否定した。
古川副教育長によると問題になったのは、暴力シーン。「戦場で死体をブルドーザーで引くシーンや、女性に乱暴するシーンがあり、多感な子ども達に見せるのにふさわしくないと判断した」と話している。ただし今回の措置では、8月22日の委員会会議で教育委員に報告した上で見直すかどうかも含めて協議していくという。
【※】松江市教委の説明について読者の皆様はどのように感じましたか。コメント欄にご意見をお寄せください。
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