8月15日の終戦記念日に靖国神社に参拝するか――。安倍晋三首相や閣僚の靖国神社参拝について動向が注目される中、安倍首相は8月15日に靖国神社を参拝しない意向を固めた。自民党総裁として、私費で玉串料を納めるという。時事通信などが伝えた。
中国や韓国との関係に配慮を示す一方、支持基盤の保守層向けに、戦没者に尊崇の念を表する姿勢に変わりがないことを示す狙いとみられる、と共同通信は報じている。首相はこれまで、終戦記念日について「参拝するかどうか自体が政治的、外交的な問題になりうるので、行くか行かないかについては言わない」と繰り返してきた。
■首相、第一次内閣で参拝せず「痛恨の極み」
一方、首相は在任中の参拝に強い意欲を示しているという。朝日新聞デジタルによると、首相は第一次内閣で参拝しなかったことを「痛恨の極み」とも語った。またMSN産経ニュースは、首相による「幻の年末参拝」があったと報じている。記事によると、第二次安倍内閣発足翌日の2012年12月27日に靖国神社参拝を決意し、神社側にも伝えていたが「政治判断」(関係者)で直前にキャンセルになった。その後、12月28日か12月29日の参拝も検討したが結局、見送られたという。首相は外交問題化しやすい終戦記念日での参拝よりも、春や秋の例大祭を重視しているといい、慎重にタイミングを模索しているとの見方もある。
■3閣僚が参拝か
では、安倍政権の閣僚は、終戦記念日に靖国神社を参拝するのか。
FNNによると、終戦の日に、新藤義孝総務相、稲田朋美行革担当相、古屋圭司国家公安委員長の3閣僚が、参拝したい意向を首相官邸に伝えた。官邸側は、これを容認する方向で最終調整しているという。
安倍政権の閣僚をめぐっては、今年4月、春季例大祭の前後に、稲田氏や麻生太郎副総理ら4閣僚が靖国神社に参拝した。これに中国や韓国が反発し、日本と中韓との関係が悪化した経緯がある。
■中国や韓国は・・・
中国や韓国は、日本の閣僚の靖国神社参拝に対し、牽制や反発の動きを強める。
NHKによると、中国外務省は8月12日、「歴史を『かがみ』として未来に向かうという精神に基づき、両国が直面する問題を適切に処理し、関係の回復と正常な発展を推し進めるべきだ」という談話を出した。
また、MSN産経ニュースによると、韓国の野党の国会議員など4人が8月15日に靖国神社を訪れ、「安倍政権の右傾化への遺憾の意」を示す声明を発表する考えを示しているという。
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