待機児童解消の切り札として、ビルの空きスペースなどで開く「小規模保育(ミニ保育所)」。国は、保育士の数などが現在の認可保育所の基準に満たなくても、新たな基準をつくり、それを満たせば国費で支援できるようにする狙いだ。こうした子育て関連施策を話し合う「子ども・子育て会議」が25〜26の両日開かれた。
25日の「基準検討部会」では、ミニ保育所の新たな認可基準案が話し合われた。ミニ保育所は、子どもの定数を6~19人と想定し、すべての職員が保育士資格を持たなくても認可の対象とすることなどが検討されている。。対象になれば、運営費の約6割を国や自治体の補助によってまかなえるため、利用者側の負担を減らせる。
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議論になっているのは、給食の園内調理や、子ども1人あたりの遊び場の確保など、保育所が提供する実質的なサービスに関わる部分だ。検討部会の委員でもあるNPO法人フローレンスの駒崎弘樹代表が会議のもようを実況ツイートした。
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こうした政府側の提案に対し、委員たちが次々と各自の意見を述べている。
議論は26日も引き続き親会議が行われ、そこでも委員たちが以下のように発言。
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厚労省は、検討部会の議論を8月までにとりまとめ、2014年度から自治体が取り組めるようにする方針だ。
一方、待機児童問題に頭を抱える東京都は、今年度からの新規事業で「東京スマート保育」と名付けた小規模保育所事業に乗り出している。杉並区の田中良区長は、このスマート保育の「第1号に」と同区内での実践を求めている。
全国的に、一刻も早い待機児童解消策が急がれるものの、子どもが1日の大半を過ごす場所となるだけに、保育サービスの質の維持を損なわないよう、施設側の情報公開、監督官庁や自治体によるチェックの目が必要だろう。
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