7月21日に投開票される参院選で、自民・公明の連立与党が議席の過半数を占める勢いだと朝日新聞などが報道しており「ねじれ国会」が解消されるかどうかが注目の的になっている。
ねじれ国会とは、衆議院では与党が過半数を占める一方で、参議院では野党が過半数を占めて逆転している現象のこと。野党を納得させない限り、衆議院では可決された法案が、参議院では否決されることが多くなる。
安倍晋三首相は、6月26日に通常国会の閉会にあたって記者会見をして、与党で参院の過半数を占めて、「ねじれ」の解消に挑む決意を明らかにした。
首相在任中の6年前の参院選で敗北したことについて、「その敗北がすべての始まりだった。政治は迷走し、毎年首相が変わり、日本の国力が大きく失われた。痛恨の思いだ。日本のため、このねじれに終止符をうたねばならない。その責任が私にはある」と語っている。
一方で、今回の選挙に出馬せず、7月末で参院議員を引退する新党改革代表の舛添要一氏は別の考えだ。ハフィントンポストのブログで「ねじれ国会、どこが問題でしょうか?」と述べて、ねじれ解消を参院選の争点にすることに反対している。
国会がねじれていれば、野党の言い分を聞かざるをえないので、与党の暴走を抑えることにもつながります。私が厚労大臣のときに、多くの法案を成立させ、懸案の様々な問題を解決できたのは、ねじれ国会のおかげだと言ってもよいほどです。政官業が癒着し、自民党の族議員が改革に反対する中で、野党の建設的な批判は、守旧派の族議員と対決する武器として、大いに役立ちました。その武器を活用して、改革を進めることができたのです。
【※】このように衆院と参院で多数派が異なる「ねじれ国会」について賛否両論が出ていますが、読者の皆様はどのように考えますか。解消すべきか?それとも維持すべきか?コメント欄にご意見をお寄せください。
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