キヤノン EOS 70D発表、サイズ・重量は60Dとほぼ同じのままAF強化
7月2日13時、キヤノンは新型の一眼レフカメラ、EOS 70Dを発表しました。APS-Cサイズ約2,020万画素の新開発CMOSセンサー、デュアルピクセル CMOS AF、DIGIC 5+搭載など、EOS 60Dの後継機に相当します。何処がパワーアップしたのかレポートしたいと思います。
APS-Cサイズ約2,020万画素のCMOSセンサーを搭載しWi-Fiも内蔵
Canon EOS 70D
発表したEOS 70Dは、前モデルのEOS 60Dと比較して、APS-Cサイズ約1,800万画素から2,020万画素のCMOSセンサーへ、画像処理エンジンはDIGIC 4からDIGIC 5+となりました。デジカメの心臓部であるこの2点が違うのですから、画質向上が期待できます。なおコンパクト機では既にDIGIC 6になっていますが、一眼レフはシステムが複雑なので、コンパクト機が先行しているとのことです。
さらにIEEE 802.11b/g/nに対応したWi-Fiを本体に内蔵しています。同社が用意したスマホ用の「EOS Remote」(iOSとAndroidに対応)と組み合わせることによって、リモート操作したり、カメラ内の写真を表示・転送したりできるようになります。
iOSやAndroid搭載デバイスで利用できるEOS Remote
主な仕様は以下の表の通りですが、サイズ・重量などはほぼEOS 60Dのまま、フリーアングルの3型約104万ドット液晶パネルはタッチ対応へ、視野率が約96%から98%に、測距点が9点から19点に、連写速度が毎秒5.3コマから毎秒7コマへなど、カメラとしての基本性能も向上しています。
全有効画素で位相差AFを実現するデュアルピクセルCMOS AF
以前ご紹介したEOS Kiss X7には、合焦速度が速い位相差AFと、合焦が高精度なコントラストAFを組合わせた「ハイブリッドCMOS AF II」を搭載していました(IIは80%のエリア内で作動)。
対して今回EOS 70Dが初採用した「デュアルピクセルCMOS AF」は、センサーの全有効画素が撮像と位相差AFの機能を兼ね備えています。具体的には、1画素を2つのフォトダイオードで構成し、AF時に双方の信号を使ってレンズの移動距離を算出します。撮像時は2つのフォトダイオードを1つの画素として信号処理します。
これによってライブビュー撮影時、EOS Kiss X7と比較して約30%高速化し、動画サーボAF時の追尾性も向上。デュアルピクセルCMOS AFはファインダー撮影時は機能せず、ライブビュー使用時に限られます。
新開発のCMOSセンサー
1画素を2つのフォトダイオードで構成
2つの信号情報からレンズの移動距離を算出
この他、HDRや加算・加算平均に対応した多重露出も搭載し、より表現の幅が広がりました。製品構成は、「ボディのみ」「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMレンズキット」「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMレンズキット」となります。
また2013年7月2日から10月31日まで、7070人に「オリジナルレザーストラップ」のプレゼントや、Webで事前に「購入宣言」すると、ストラップに名前入れサービスなどを行うキャンペーンを実施しています。
【関連記事】