自由民主党と日本維新の会が、憲法改正の発議要件を衆参両議院の総数の3分の2以上と定めた憲法第96条の先行改正に賛成とした上で、両党の連携を進める姿勢を鮮明にした。
産経新聞の報道によると、与野党9党の幹事長らが、6月29日に大阪市内で開かれた関西プレスクラブ主催の討論会に出席した。
自民党の石破茂幹事長が「日本維新の会にはシンパシーを感じる。政権運営とは別だが、96条ではほとんど一緒だから組める」と秋波を寄せると、維新の松野頼久国会議員団幹事長も「96条では自民党と協力する形になる」と応じたという。
これに対して、自民党と連立政権を組む公明党と、野党のみんなの党は慎重姿勢。民主党など6党は、いずれも反対意見を示した。
みんなの党は96条改正を全体公約に入れていたが、参院選期間中に配布する政策パンフレット「みんなの政策」からは除外したと、共同通信が報じている。維新との差別化を図る狙いがありそうだ。
憲法改正の手続きは、以下のように96条で定められている。
この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
(法令データ提供システムより)
国民投票にかける前に、衆参両議院の総議員の3分の2の賛成を得ないといけない。このハードルが極めて高いため、日本国憲法が施行された1947年以降、66年を経た現在もなお、一度も憲法が改正されたことがない。自民、維新の両党は、このハードルを「総議員の2分の1」に下げることで、憲法改正の発議をしやすくすることを目標としている。
【※】自民、維新の両党が進める憲法96条の改正に読者の皆様は賛成ですか?反対ですか?コメント欄にご意見をお寄せください。
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